見出し画像

ばあばと道後温泉

今日は母の笑顔をnoteに記しておきます。

五年前に道後温泉本館が保存改修工事に入ってから、母がよく口にしていた言葉があります。
五年後に本館の改修工事が終わったら、私はその時に絶対に道後温泉に行くんよ、それまでは元気で生きとるけん」そんな母の願いが叶う時がやってきました。
今年の7月から道後温泉本館の完全営業が始まったのです。

改修工事期間中も道後温泉本館は様々な顔を見せてくれました。
2019年に改修が始まってから、工事の間本館は大きなテントで覆われ、手塚治虫の火の鳥や大竹伸郎の作品をラッピングアートとして見せてくれました。

その間母と私は何度か道後を訪ね、noteにも記事を書いてきました。


そして、いよいよ昨日(令和6年9月6日)母と一緒に本格営業を再開した道後温泉本館を見に行きました。

母は朝早くからソワソワして、出掛ける何時間も前から準備をしていました。母にとってそのくらい特別な事だったんだと思います。
いつものように私がnoteの投稿を終えて階下に降りていくと、お化粧をしてほんの少し秋をイメージした洋服を纏って、待っていたのです。

「お母さん、まだ何時間もあるよー」と言うと「私は昨日はほとんど寝てないんよ」と言う答えが返ってきてました。

タクシーを予約して、いざ道後に向かいます。母は5年前までは毎日のようにバスと電車を乗り継いで道後温泉に出かけていました。そのくらい元気だったのです。

タクシーの中でニコニコ笑顔の母

まずは腹ごしらえです。道後に来た時にはよく利用しているレストランで昼食を食べました。

ご馳走を前に喜ぶ母

久し振りの来店だったので、デザートのお皿にはシェフの心のこもったお花が描かれていました。

いよいよシルバーカーを相棒に道後散策です。


母は道後の街をしっかり目に焼き付けているようでした。


商店街には観光客にとって魅力的な新しい店がたくさん出来ていました。



「何だか、おしゃれな商店街になりよらい」母はちょっぴりレトロな昔の商店街が好きだったようです。
いつも以上に一所懸命シルバーカーを押していました。
「お母さん、大丈夫」と言うと「今日は何だかパワーが出らい」そんな答えが返ってきました。


待望の道後温泉本館が見えてきました。母は速度を緩めません。


いよいよ再営業を始めた道後温泉本館を前にして母は嬉しそうにこう言いました。
「希望通り、道後温泉本館の再オープンに来れたわい、本当に嬉しいわい」「あんた、写真を撮ってや」
私は「もちろんよ」そう言ってスマホを母に向けました。
母は可愛い笑顔をカメラに向けました。
「かわいに撮ってよ」
母は本当にいい顔をしていました。


母にとっては、自分との約束が果たせた日でした。
私にとっては親孝行ができた日になりました。
母の幸せそうな笑顔が見られて良かったです。
母は言いました。
「本当は、私温泉に入って帰りたいんよ」

私は、近いうちにまた母を連れてこようと思いました。

その日の日記に母が描いたイラストです。

母にとって最高の一日になりました。



最後までお読みいただきありがとうございました。たくさんの記事の中から、この記事にたどり着いてご覧いただき心よりお礼申し上げます。記事がいいなと思ってスキを押していただけると励みになります♡

また明日お会いしましょう。💗




いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集