盲導犬に心が温かくなった
母の眼科の検診に大学病院に付き添った時の事です。
順番を待ちながら、向こうの席の足元を見ると茶色の大きな犬がいました。大人しく寝そべって、くつろいでいるように見えました。その犬に注目したのはカラフルな模様の服を着ていたからです。「きっと大切にされている犬なんだ」と思いました。
その犬は、とても優しい目をしていました。私がしばらく見つめていても一向に気にするそぶりはありません。何気なく周囲を観察しているように感じました。
よく見ると胴体にハーネス(白い胴輪)が付けられていました。その時やっと盲導犬だと分かったのです。
私はその犬から目が離せませんでした。盲導犬はユーザーの順番が来るのをじっと待っていました。
暫くして、ユーザーの家族らしき人がやって来ました。すると盲導犬は、安心したように顔の向きを変えたのです。彼はきっとそれまでパートナーを見守っていたんだと分かりました。
私はその献身的な姿に感動し、心が温かくなりました。
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