お好み焼きと温ったかい話
お好み焼きを食べに出かけて、とても温かい気持ちになったと言うお話です。
私はその日ソースの香りに誘われていそいそと自宅近くのショッピングモールにあるお好み焼きの人気店に出かけました。
その日はいつも座る2人掛けのテーブル席が満席で、4人掛けの掘りごたつ風の席に案内されました。
「私は一人なのになー、広すぎる」と思いながら席につくと、隣のテーブルには家族連れが座っていました。
家族は5人。
聞こえてくる会話からおじいさんとおばあさんと娘夫婦と孫だと分かりました。仲良く家族で会話が弾んでいます。
食事を食べているのはおじいさんとおばあさんだけ。他のメンバーは飲み物を飲みながら二人の食事に付き合っているようでした。
「今日は食べるタイミングがなかったけんなー、お前らに悪いなー」とおじいさんがすまなさそうに言っています。
「何言いよるん、ゆっくり食べてや、問題ないけん」
そう言っている娘の家族は、息子と一緒にパズルのようなもので遊んでいます。
小学生だろうと思われる子どもは、両親と交互にバズルで対戦しているようでした。
「お前、攻略法教えてやろか」と言うお父さんの言葉に「うん、教えてくれるー」と息子「自分で考えた方が頭の体操になるよ」とお母さん。何となく聞こえてくる家族の会話に、私は癒されていました。
サザエさんのマンガで見るような、ほのぼのとしたアットホームな雰囲気だったからです。
その家族が帰ろうとする時に、孫がおじいさんをじっと待っています。
おじいさんが、掘りごたつからよいしょと立ち上がって、ゆっくり靴を履いて歩き始めるまで、ずっとおじいさんに優しい眼差しを向けているのです。
おじいさんが歩き始めると孫はおじいさんと腕を組んで仲良く歩いて店を出ていきました。
その男の子の後ろ姿がとても頼もしく見えた私は、心の中で拍手を送っていました。
「何て素敵、何て可愛い、何てやさしい子だ」
思いっきり温かい気持ちに満たされながら私は、好物のお好み焼きを笑顔でほおばりました。
最後までお読みいただいてありがとうございました。
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