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令和の心温まる話

母が好きな鍋焼きうどんのテイクアウトを買いに行った時のお話です。
昭和20年代から愛媛県松山市で愛されている、アルミ鍋に入った具だくさんの鍋焼きうどんは母の大好物です。自宅で食事をすることがほとんどの母に懐かしい味を食べてもらおうと、店に入った時、若い女主が私に声をかけてくれました。

「今使っているうちの練り物が変わったの知っていますか」
「いいえ、そうなんですか」
「新しい練り物には板がついていて、たくさんあるんです、無駄にしてはいけないと思って、かまぼこ板の絵の展覧会をしているギャラリーに送ろうと思ったんです、それでググっていたら、山田さんのお母さんが応募しているのを知って
「ハイ、そうなんです、来年も応募するならたくさん食べないといけないと思ってました」
「よかったら、かまぼこ板を準備しているから持って帰ってください」

私はびっくりしました。
SNSでギャラリーしろかわのかまぼこ板の絵の展覧会のことを調べていたら、母が出品していると言う私の記事に出合ったと言うのです。

女主から渡されたかまぼこ板はキレイに洗って乾かされ、かまぼこ板の小さなキャンバスに変身していました。
もらい受けた板とテイクアウトの鍋焼きうどんを手に帰宅し「お母さん、大好きな鍋やきうどんともう一つ、かまぼこ板のお土産」
そう言って、鍋焼きうどん店からもらったかまぼこ板を渡すと母は「あんた、嬉しいねー、お店の人がそんなことまで気遣ってくれて、また来年も出さんといかんねー」
そう言いながら母は、かまぼこ板を貰ったことで、創作意欲に火が付いたようです。

昔懐かしい鍋焼きうどんが運んでくれた、ほかほか温ったかいお話でした。



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また明日お会いしましょう。💗


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