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おとぎばなしの手紙〈三通目〉詩人の角

詩人のつの

 詩人はみな一様に、あたまに三角のぼうしをかぶっていますが、これはあたまに生えたつのをかくすためで、詩人はそのつので、目にはいった人をいつも突きます。

 それはとても野蛮なおこないですけども、そのつのいちごくらいにやわらかいため、だれも傷つけることはありません。むしろ詩人は突いておきながら、そのいちごつのがつぶれてしまうのをおそれています。

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おとぎばなしの世界でみつけた、たのしいおはなしや、めずらしいおはなしを手紙にかいて、つむじかぜゆうびんで送ります。つむじかぜゆうびんはいいかげんなので、いつ届くかわかりません。渡り鳥の切手の代金をいただきます。

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