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おとぎばなしの手紙〈四通目〉空の糸

空の糸

 ちょう蜜蜂みつばちからすのように、まっすぐ速く飛べませんが、それはなぜかというと、蝶があやつり人形のようにあおぞらから吊るされているからで、雲にのっているひとが笑いながら糸をぴんぴん動かしているので、蝶のとびかたは、あんなふうなのです。だから、その糸をきってしまえば、彼らは紙きれのように、はらと落ちます。

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おとぎばなしの世界でみつけた、たのしいおはなしや、めずらしいおはなしを手紙にかいて、つむじかぜゆうびんで送ります。つむじかぜゆうびんはいいかげんなので、いつ届くかわかりません。渡り鳥の切手の代金をいただきます。

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