ライター山田ゴメス(当時52歳)が超大手有名企業に就職活動してみた(ルポルタージュ/『日刊SPA!』より)
このルポルタージュは、もう10年近く前──
とあるニュースサイトで自分が書いた原稿を
チェックしていたら…某超大手有名企業の
「採用・インターンシップ情報」
…なる広告が出てきて、
さらにクリックし続けていると…
「キャリア採用」
…という求人欄にたどり着き…。
「年齢制限はなし!」
…ってことだったので、
「とりあえず、イケるとこまで
イッてみようじゃないか!」
「落ちたら落ちたで、
どっかで原稿にして、
小銭を稼げばいいじゃないか!」
…と、実際に第一次面接である
「書類選考」に応募してみたときのことを
得意の自問自答スタイルで
ルポルタージュしたものであります。
当時のぼくは52歳で、
30歳からずっとフリーランスでやってきた自分が、
「一般社会でどのような評価を受けるのか」
…を知りたかった…ってのもありましたけど、
単純に、一度でいいから
「ちゃんとした企業に就職してみたい!」
…という下心があったことも否定はしません(笑)。
もう時効(※←なんのw?)だから
実名を挙げちゃいますけど、
前出の「某超大手有名企業」とは…ぶっちゃけ
「三井物産」
…です。いや、今でも雇ってくれる企業があるなら、
「超大手」じゃなくても、就職してみたいっす!
普通だったら…
すでに「定年」の年齢ではありますけどね(笑)。
ぼく(ら)みたいに長年フリーでやっていると…
「いつ入ってくるかわからない百万円より、
確実に月一で入ってくる十万円」
…のほうがありがたく感じちゃうんですよ〜!
さて。同ルポの本文中にも出てきますが、
その書類選考に送った文面は以下のとおりです。
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【長所】
特に印象に残っている成功体験は思い当たらないのですが、30歳でイラストレーターとして独立し、その後「山田ゴメス」のペンネームで「平均寿命の短さはアスリート並み」とされている文筆業を52歳となる今日まで、現役としてフリーランスで続けていることだけは、ちょっぴり自分を褒めてあげたい。そして、その実績こそが私自身の最大の「強み」だと考えております。 自己分析するに、「風を読む」能力には長けているほうだと思います。 構造不況が騒がれる出版業界の仕事はすでに「ボーナス」と捉え、いち早く「ウェブ媒体主体で一文筆家が生き残る術」を
模索してまいりました。
【入社して実現したいこと】
「英語ひとつ取っても、ろくに話すこともできない自分が貴社で何をできるのか?」は正直な話、現時点で私はまったく想像もできません。 ただ、これまでの約20年間、一般社会と一定の距離を置いた、いわゆる「蚊帳の外状態」で生きてきた私が、貴社のような大企業で、一社会人としてどういった評価をスクウェアに下されるのかを単純に知ってみたいといった好奇心に駆られ、今回のエントリーを決断した次第でございます。 おそらく十中八九は箸にも棒にも引っ掛からないことでしょう。 しかし仮に、なんらかのかたちでの縁が生じましたあかつきには、私がこの世に生まれて以来、個人として培ってきたキャリア・知識・人脈ほか、すべての能力を、「集団」というフリーランスとは異なった環境のなかで、徹底的に干涸びるまで絞り尽くしていただくことを
心から願っております。
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結果は…案の定、
「箸にも棒にも引っかからず」
…だったわけではありますが、
随所随所にちょっぴり本気度が
漂っているのが笑えますね。
今度は、コレを「61歳」に書き換え、
『イン◯ィード』だか『ビ◯リーチ』だかに送りつけ、
「あわよくば」を狙いつつ、
そのプロセスをまた原稿にしたため、
小銭を稼ぎたいと考えております(笑)。