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「エッセイ」について
今日、これから紹介するのは…
もう20年近くも前に某ネットメディアに寄稿した
古い原稿を、ほぼ “まんま” で
再掲載したものであります。
とりあえずは、まあ読んでみてください。
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【タイトル】
マーチにのって…
【本文】
本日のタイトルは…とくに、20世紀末に流行った
「カローラⅡにのって♪」(by小沢健二)
…をパロったわけじゃ、決してない。
ここでの「マーチ」とは…
日産自動車が発売する
クルマの「マーチ」のことではなく、
音楽の「マーチ」──
「行進曲」
(※おおむね複合三部形式で書かれ、中間部は下属調であることが多い。また、人の歩調に合わせる関係から2/4拍子や2/2拍子、さらには3拍子の要素=三連符的な速度が入った6/8拍子などの2拍子となる)
…のことである。
べつに、なーんの話題に、
なっているわけでもないのだけれど…
レンタルCD屋で、たまたま見つけた
『戦場にかける橋』
…という映画を観た。
すると、とても懐かしい──
あのあまりに有名なテーマ曲
「クワイ河マーチ」
…が(当たり前だが)流れていた。
そして、ついついわたしは…
その「クワイ河マーチ」にのって、
「サル
エテコ(エテ公)
チンパンジ〜♪」
…と、無意識的に口ずさんでいた。
わたしが小学生だったころは、
誰もが必ず一度は歌ったことがある
…に違いない(?)「クワイ河マーチ用」の
「替え歌ソング」だ。
「なんか、元気が溢れ出てくる歌詞だな」
…と原曲のメロディ・リズムとの
抜群なフィット感に、あらためて感動した。
実際、コラムのネタがなかなか出てこなくて、
やむを得ず近所の喫茶店へと
アイデアを練りに向かうときなんかに、
「サル・エテコ・~♪」
…と小声で歌ってみて…
「チンパンジー♪」
…のところで
「脳内シンバル」
…を3連で叩いてみると…
歩き方が軍隊の行進調になって、
ちょっぴり前向きな気分になれた。
ところでこの替え歌…
いったいどの世代までに通用するのだろう。
とりあえず、30代後半の某女子は、
「小学校の運動会で聴いたことある~!」
…とは、(一応)言ってくださった。
ここらあたりがギリギリのセーフティライン
…なのかもしれませんね???
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以上、なにを喚起するわけでも
主張するわけでもない、
見事なまでになんの役にも立たない原稿であります。
あえて強引に結びつけるなら、
「共感性羞恥」
(※他人が恥ずかしい状況にあると、自分も同じように恥ずかしさや居たたまれなさを感じてしまう
心理状態のこと)
…のようなものを与える側の心情を
(遠回しに)語っている
…とも言えなくはない
(↑たぶん、言えないw)のだけれど…
ぼくは、コレこそが、いわゆる
「エッセイ」
…としての真骨頂的な作品なのではないか…と、
わりに気に入っていたりもします。
「エッセイ」とは、
「自由な形式で、自分の意見や感想を述べた散文」
…のことであり、
「自分の意見や感想」なんてものは…
本気で突き詰めれば、たいがいの場合
「どーだっていいこと」
…へと、行き着くものだと思うのですが、
いかがでしょう??
つまり、大事なのは「内容」なんぞではなく、
心地良い読後感だけをもたらしめてくれる
音楽性=「リズム感」なのではないでしょうか。