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秋祭り日和と京都旅「朝陽が昇るバス旅の始まり」


大河ドラマ"光る君へ"第39回「とだえぬ絆」観ました。

涙・涙・涙の展開でしたね。藤原惟規ふじわらののぶのりが退場してしまったので今回は特別に俳優・高杉真宙さんについての思いを存分に語りたいと思います。

初めて拝見したのは特撮ドラマ『仮面ライダー鎧武/ガイム』です。当時の私は仮面ライダーにどっぷりハマってて一週間の唯一の楽しみといっていいくらいニチアサが待ち遠しくて仕方がありませんでした。彼が演じた呉島光実は巨大企業ユグドラシル・コーポレーションの御曹司で主人公と同じチームの後輩、いわゆる弟キャラという立ち位置でした。物語を引っ掻き回すトリックスターの役回りも兼ねていたので今でも強く印象に残っています。

ドラマを趣味としない私が次に見たのは九年後で連続テレビ小説『舞いあがれ』でした。役名は刈谷博文で人力飛行機サークル「なにわバードマン」の三回生で設計を担当しました。一回生の主人公を引っ張る存在として活躍をし、のちに空飛ぶ車の開発に取り組む会社を立ち上げます。まさに「男子三日会わざれば刮目して見よ」で七三分けの先輩キャラに大変驚きました。印象がまるで違って見えたのは、数々の経験を経て積み上げてきた努力の賜物によるものなんでしょうね。そして間を置くこと無かずに大河ドラマ『光る君へ』で藤原惟規を演じることとなりました。主人公の弟ということで鎧武時代に原点回帰している気がして妙な懐かしさを覚えましたよ。


大河ドラマ本編の感想に参ります。

第39回ですが惟規にがっつり焦点が当たっていましたね。この演出は視聴者に感情移入させる目的があります。史実で死は確定していましたからね。多角的な視野を持つ偏屈な私はもう一つの意図があるように感じました。藤原伊周の死をあっさりとしたモノにするために惟規を大きくクローズアップしたのではないのか、と。

歴史ドラマに出てくる登場人物の死。その描写が基本丁寧です。桜の如く華やかな人生を歩んできた偉人ですから彼らの散り際も当然美しいものとなります。惟規の死は多くの視聴者の涙を誘いました。しかし伊周の死を見て泣いた人は一体どれほどいたのでしょうか。これってまさに「枕草子=藤原伊周」「源氏物語=藤原惟規」の構図とまんま同じなんですよね。枕草子の評判を源氏物語が打ち消したように、伊周の死を上書きするために惟規の死をセンセーショナルに演出したのだとしたなら…。中関白家推しの視聴者はききょうが流したのと同じ血の涙を流していたことでしょう。


「与えられた環境の中で幸せを見い出すのじゃ!(要約)」と妹に説教をした中宮彰子。

その提言を皇后定子一派の中で唯一行動に移している人物がいます。藤原隆家です。彼は境遇に絶望することなく現実的な視点で己の歩むべき道を見出して幸せを模索しています。自分の不幸を誰かのせいにして誹謗中傷を繰り返す千年後の現代人に聞かせたいお言葉だと思いました。以前に話した老子曰く『足るを知る』ですよね。本当立派になられました彰子様。教え子の成長に藤式部もそりゃにこやかな表情になりますわ。

それではそろそろ始めますね、京都旅の新シリーズになります。


今回はここから旅を始めます。

このような光景は大都市圏では普通だけど人口四十万都市に住む我々にとっては今なお異形の存在です。二十年ほど前のことになります。大きなタワーマンションが枚方に建設されるということで市民の間で大きな話題になりました。そして以下のような根も葉もない噂が同時に流れたのです。倉木麻衣が部屋を購入して家族といっしょに高層階に住んでいると。

ヒドい話ですよね。

国民的人気アニメ『名探偵コナン』のオープニングソングを歌う有名歌手とはいえ個人情報保護法もへったくれもないわけで、この類の流言飛語は大谷翔平の自宅へ突撃取材をした日本テレビ・フジテレビと同じくらい程度の低いモノです。有名人にプライバシーの権利はない。有名税なんだからそれくらい許容せよ。当時このような風潮が実在していました。


見上げるとびっくりするくらいの快晴。遮る雲はなく被写体がより映えるので撮影に適している理想の天候です。

しかし私には一つ大きな懸念点がありました。気温です。この日の最高予想気温は28度。十数年前であれば普通に真夏の温度です。テレビでは「秋だ秋だ」と秋らしさを強調しています。そりゃまぁね。秋ビジネスを展開したい企業が数多くあるわけでスポンサーに配慮するならばそう主張せざるを得ません。確かに一ヶ月前の過酷な暑さではありません。でもやっぱり30度近い気温は暑くて体感的にはまだ夏です。


今回の旅の出発点は京阪バス「あさひ」停留所になります。

旅行者にとって交差点のバス停はホント厄介なんですよ。この場所は三方向にバスルートが存在するので同名のバス停が各々めっちゃ離れています。同じような体験を京都市営バスでしたことがあります。京都はもっと大変で途轍もない広さですから交差点で乗り換えなんて絶対しないほうがいいです。バス停が見つからずにほぼ迷います。

ごちゃごちゃ言い過ぎました。今は地図アプリと乗換案内アプリがありますので利用すべきバス停留所へとスムーズに導いてくれます。


あさひ停留所に到着しました。なぜあさひという平仮名の地名になっているのか。

『樟葉』の名の由来は知っています。Wikipediaにも詳細が書かれています。しかしなぜここが『あさひ』なのかはインターネットを使用してもわかりませんでした。ニュータウンということで爽やかな名前が取り入れられたんでしょうかね。


今回はバス旅が前半のメインなので『京阪バスIC1dayチケット』を利用することにしました。一回目の降車時タッチ前に運転手さんに伝えることで「PiTaPa」「ICOCA」のICカードが一日乗車券となります。

正直な話、樟葉駅から石清水八幡宮駅までは京阪電車に乗ったのほうが効率的です。遠回りになるので余分に時間がかかります。でもたまには非効率もいいよねということでバスルートを選択しました。一時間に二本程度の便です。

人手不足ということで京阪バスも次々と一般路線バスの廃止が実施されています。一日数本の地方都市と比べたらまだ多い方なのかも知れません。しかしこのままだとおそらく十年後あたりに枚方市の税金で運営するコミュニティバスが作られると思われます。権力闘争なんかしている場合ではないんですけどね。


朝日に照らされてあさひ停留所に目的のバスがやってきました。


私が乗ったのは京阪電車の利用者を増やすバス路線の一つで樟葉駅と石清水八幡宮駅の間を結んでいます。起点から終点まで乗り通す人は当然いないので次々と乗客が降りていきました。途中には八幡市の名所である松花堂庭園があります。


目的の停留所で下車。

あっ、らくがき寺で有名な単伝庵ってここだったんだ。詳細は省きますがNHKや関西テレビ局の取材を山ほど受けているお寺で関西での知名度はかなり高いです。


「旦所 」

突然ですが問題です。『旦所』さてなんと読むでしょうか。

インターネットを使わずに一発で正解できたあなたは地名博士です。ヒントは「難読地名です」と前置きしたら余計にわからなくなるかも。ちなみに私はかすりもしませんでした。えっと、答えは下のほうにさり気なく書いときますね。


『だんじょ』

元旦や一旦に使われる漢字『旦』は、水平線や地平線から日が昇る様子を表す象形文字が由来なんだそうです。石清水八幡宮の男山山頂から見て東側にあり、日が昇る場所ということで旦所と名付けられたのでしょう。

そういえば乗車と降車の停留所名はどちらも朝の太陽が関係していますね。計画しているときも旅中もこのことにまったく気づきませんでした。こんな偶然ってあるんですね。

今回はここまでに致します。次回もぜひ観に来てください。またね。



今回の旅ルート

©️Googleマップ

[--:--] あさひ《---円》
↓ 京阪バス32系統
↓ 石清水八幡宮駅行
[--:--] 旦所《-.-km》

所要時間14分



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