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秋祭り日和と京都旅「日本晴れの上津屋流れ橋を歩く」


大河ドラマ"光る君へ"第41回「揺らぎ」観ました。

双寿丸との会話から仲間が大事だということを知り中宮彰子に提言した藤式部。先日衆院選が行われました。シルバー民主主義を打ち破りたいのであれば彰子のように若者同士で徒党を組めばいいんです。例えば被選挙権を持っているインフルエンサーがリーダーになって政党を立ち上げる。人気ユーチューバーであれば選挙資金はなんとかなりますし支援する人も多くいるはずです。20代の投票率を上げるという途方もない目標よりずっと有意義で現実的ですよ。

正直な話、高齢者のために若者が全てを背負うなんてバカげてます。医療費と介護費に数十兆円。どんなに増税したって払える額じゃありません。橋下徹時代の大阪維新はこう訴えていました。未来のために高齢者が率先して身を切るべきだって。ただこの考え方って「高齢者は集団自決せよ!」と言った成田悠輔さんの主張とまんま同じなんですよね。言い出しっぺが高齢者になったときに必ずブーメランになって返ってきます。とっととくたばれ。姨捨山に捨てるぞって。どの党も票を失いたくないので高齢者に大きな負担を強いることができません。だからシルバー民主主義って厄介なんです。若者を虐げる国家に未来はないって思うんですけどね。高齢者の国ニッポンが今後も生き残るためには若者のパワーが必要不可欠です。有能な20代って実はたくさんいるんですよ。

政治権力を得たいなら仲間を集める。鉄則中の鉄則です。岸田文雄前総理大臣が派閥解体をしました。しかし自民党総裁選の裏では旧岸田派が暗躍。石破茂氏を推して高市早苗氏を倒しました。岸田氏がキングメーカーと呼ばれているのは『裏派閥』のおかげといっても過言ではありません。そもそも世襲も派閥もそれ自体は別に悪いことではありません。能力のない暴君が要職につくことが問題なだけで、徳川幕府は二代目と三代目が優秀だったから270年近く政権が続きました。信賞必罰の自浄作用がしっかり働いていれば友達や身内を優遇してもいいんです。

「担ぐ神輿は軽くていい」という考え方は平安時代から続く日本の伝統です。しかし本来のリーダーの役目は有能な部下を集めて方向性を定めることにあります。道長と彰子の親子対決。私は中宮さまを応援したいですね。


藤式部
『誰も彼もいずれは黄泉路よみじへ旅立つと思えば、早めに終わってしまった方が楽だと思うこともございます。』

これは自死を唆す言葉にも見えます。私はまったくの逆の意味に捉えました。人はどうせ死ぬのだから遠い未来のことを心配せず目の前のことだけ一生懸命になればいい、と。命には限りがありますからいくら民のためといっても永遠に権力の座につくことはできません。腹心の藤原行成が諌めていたように、道長はあとのことを心配しすぎて目の前のことを疎かにしているように感じました。中関白家はすでに風前の灯。藤原隆家は恭順の意を示している中で敦康親王を蔑ろにする。完全に死体蹴りですよ。行成が怒るのはもっともです。


感想はこのくらいにして旅の続きにいきますね。

前回までは道中の様子をお届けしました。今回は旅の目的地の一つである上津屋流れ橋のご紹介をしたいと思います。テレビでは何度もみたことがある風景。足を運んだのは私初めてです。ドキドキワクワク。


目的地へ向かうアスファルトの上り坂です。

土手の階段や道って意外と限られていて行き止まりなんてケースがよくあります。地図アプリを開き現在地を確認しなんとか歩ける道を発見。私が小学生だったらば整備されていない土手を駆け上がるんですけどね。さすがに今それやったら怪我をするしみっともないのでやめときました。


おおー!!!

手前に見えるは茶畑でしょうか。周辺はこんな感じになっていたのですね。


こちらは旧上津屋橋休憩所にある石碑になります。でっかい。

「五周年記念 贈ライオンズクラブ 1991年建立」と裏に記されていました。自身の創立記念を記念してってことなのでしょうか。


側面には橋の謂れが書かれています。


すぐ傍に木津川サイクリングロードがあるので自転車やランニングしている人たちに向けて作ったのでしょうね。

ライオンズクラブの人たちを実際にみたことはありませんが記念碑は私の住んでいる地域にもいくつかあります。


木造流れ橋ということでもちろん川の増水には気をつけなければなりません。小学生にも注意喚起するためにふりがなが振ってありました。

ちなみに看板に書いてある高山ダム。アクセスはJR関西本線月ヶ瀬口駅から徒歩45分となっています。バスはありません。一度は見に行きたいけれど難易度高そうですね。


ロード用自転車で走りたくなる橋ですが乗って走るのはもちろん禁止です。私が観光していたときは皆さんちゃんとルールを守っていました。

そういえばチリの元体操選手インフルエンサー、マリマール・ペレスさんが伏見稲荷大社の千本鳥居で懸垂したことで大きな騒動となりましたね。私は2023年6月頃に千本鳥居でダウンヒルの撮影をしていた外国人を見かけたことがあります。当時は境内のポイ捨ても酷かったので気にはしませんでした。今だったら自転車走行も問題になっていたでしょう。

朝早いからかそれともまだ知られていない場所なのか外国人観光客は見かけませんでした。もしかしたら近い将来ここにも外国語表記の注意喚起の看板が掲げられることになるかもしれませんね。


浜茶の茶園は、流れ橋とともに京都府景観資産に登録されていて文化庁の日本遺産にも認定されています。玉露が栽培されていて高級品とのことですがこちらもその茶畑なんですかね。

それにしても堤防の内側に高級茶畑をつくるなんていい活用方法ですよね。水害時には大きな被害を受けることになりますが経済効果で見れば抜群です。宇治に近い土地柄なのでいい品質の茶葉が採れるのでしょうね。


明らかに新しいのに上流側部分が削れて痛々しい石碑です。

それだけ水害が脅威で危険だということを示しています。


へえこんな感じになっているんだ。

映像のイメージと全然違っていて実際はとても開放的です。


恐る恐る下を覗いてみました。

誰かが酔狂で作ったであろう日時計っぽいなにかを発見。増水時にはすべて流れてしまうのでまさに期間限定のオブジェですね。


不安定な板がある。

構造上グラグラするのは当たり前なんですけれども、ビビリの私は若干の恐怖を感じながら前へ前へと進みました。


久御山町の対岸に到着。

世の中には不届き者が一定数いますから物理的な抑えとなる車止めは欠かせません。長方形の穴は通行禁止の際に使用するものでしょうか。


まだ旅を始めたばかりなのにこんなに歩いてはたして大丈夫だろうか。まだ一個目の目的地なのにだいぶ足を使ってしまいました。

のちに知ったことですが対岸にも公共交通機関があったんですね。京阪淀駅と宇治駅方面のバス路線があったので足の負担を考えるとこちらを利用すべきでした。完全なリサーチ不足です。ただ失敗も旅の醍醐味ですし上津屋エリアでもう一つ行きたいところがあったので後悔はあるけれど問題はありません。


石清水八幡宮参拝のための渡し船が明治時代中期までありました。

でもご覧の通り底が見える水量となっています。


流れ橋がやはり最適解ですね。

船だと水底についちゃいますから。


下流側に見えるのは第二京阪道路の新木津川大橋になります。

この道路が建設されたおかげで国道1号線の慢性的な渋滞は緩和されました。推し活の東京遠征で何度もお世話になった道路でもあります。わざわざ大阪市内に行かなくても八幡市内から高速バスに乗れるようになりました。私にとって大きな恩恵ですね。


そうそう。

このニュースをみて大変驚きました。10月21日13時45分頃に通行人が119番通報。木製橋板の一部など約13平方㍍が焼けたそうなんです。けが人はなかったものの損傷は大きく大規模工事が必要とのことで現在は通行止め。今年度内の復旧を目指しています。


この橋は警備員が一人もいなくて監視カメラはなく、私が観光していたときも休日なのに周りに誰もいない時間帯がありました。近くにはサイクリングロードがありますので完全犯罪は容易です。過去四年で四度の不審火ということなので計画的な犯行、いわゆる故意犯であることは確定でしょう。

暴走族が冬に暴走しないように放火犯は真夏には放火することをしません。このような犯罪は捻くれた自己顕示欲と短絡的思考によるものだと推察できます。放火は多くの人を巻き込むので古来より重罪となっていて現住建造物だと死刑になる場合があります。人がいないからといって放火していい理由はありません。水害復旧で多くの税が使われたのに人災で余計な税負担を強いられるなんて。私はこの報道に大きな憤りを感じました。


映画やドラマのロケ地になっている観光スポットなので橋自体に監視カメラはつけられません。

しかしこう何度も放火されてはさすがに深刻なのでおそらく上津屋橋周辺の監視カメラ設置を京都府は考えていることでしょうね。自治体の議会で議論がなされるはずです。犯罪者のために税金を注ぎ込まなければいけないとは本当にヒドい話です。


流れ橋(上津屋橋)
上津屋橋は、1953年に架設された全長356.5mの日本最大級の木造橋です。
本橋は、川の水位があがると、橋桁と橋板が流され、水位が下がると元のとおりに復旧することができることから、通称「流れ橋」とも呼ばれています。
八幡市と久御山町を結ぶ歩行者専用道路として、地元の人々の日常生活はもちろん、日本の原風景を思わせる木造の風情ある姿から、テレビや映画の時代劇などの撮影で使われています。
また、流れ橋と周辺の浜茶の茶園は、京都府景観資産に登録され、さらに「日本茶800年の歴史散歩」の名称で文化庁の日本遺産にも認定されており、地域の観光スポットとしても注目されています。

《京都府山城北土木事務所の解説板より引用》

コストの低い木造流れ橋を採用しているものの数千万円単位の修繕費が必要となるため、2014年に台風11号の被害を受けて永久橋が検討されたことがあります。意見公募で約8割が継続を望んだため、75 cmかさ上げして復旧となりました。

とまぁ財政的にかなりギリギリの状況なんです。放火対策のために税金を使う余裕なんてそもそもないんです。


上津屋流れ橋の紹介は以上になります。次回、上津屋エリアでもう一つ観たいところがあったのでそこへ向かうことにしました。

それではまたね。



今回の観光スポット



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追記

『テレビドラマ感想文』応募作品の中で、スキの週間一位を獲得しました。皆様ありがとうございます。感謝!!

2024/11/04


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