
すれ違い京都観光記「烏丸御池」前編
プロフィールに書いてありますが旅好きであるとともに、わたくし旅ヘタ人間でもあります。
今回のテーマは烏丸線と東西線の二路線が交差する交通の要所、烏丸御池。京都屈指のビジネス街であり、京都文化博物館や京都国際マンガミュージアム、六角堂など観光名所も豊富な京都の中心地でございます。
大変素晴らしい所ですが、私にとっては大変因縁のある場所となっております。記事では烏丸御池で起きた経験談(失敗談)を二つ紹介致します。
1.京都検定受験の日にて
降りる駅を間違える
時は2022年7月。京都検定三級を受けるため、三条駅から京都市営地下鉄に乗り換えた私は試験会場"ルビノ京都堀川"へ向かいました。
当日迷わないよう入念にバスと電車の交通手段を調べていたはずでした。それなのに二条城駅で降りるべきところをなぜか烏丸御池駅で降りてしまったんです。
ルビノ京都堀川を確認のため調べていたところ、驚愕の事実に思わず声を上げてしまいました。平成5年3月31日閉館の文字。ホテル二階にある"加茂の間"で三級試験を受けました。最初で最後の利用だったんですね…。
ホテルで受験すると知った時はドキドキワクワクだったのですが、入室したときの正直な印象は、思ってた以上に古びていて昭和感たっぷり。設備がどれも古くてコロナ禍の有無に関係なくすでに廃館の予定だったのでしょう。完全な団体客向け施設でかつては多くの修学旅行生を受け入れていた。そういう感じのホテルでした。
新しもの好きの私ではありますが、初めての京都検定という思い出の場所だけにかなり衝撃を受けています。機会があれば一度宿泊してみたかったのです。叶わぬ夢となってしまいました。
緊張感と気の迷い
ルビノ京都堀川へのアクセスは、二条城前駅から京都市営バスに乗り堀川下長者町停留所で降りるのが最適解です。
初めての京都検定という緊張感。私は京都に詳しいんだぞという根拠なき驕り。これらが私を迷わせてしまったのでしょう。烏丸御池駅で降りるべきだ。当日そう勝手に思い込んでしまいました。
免許維持路線
市営地下鉄を降りて烏丸御池駅近くのバス停留所へ向かった私。時刻表を見て驚愕します。え?ちょっと待って。三時間待ち・・・?
この日は七月初旬。空は今にも雨が降りそうな曇天。朝でしたが涼しさはまったくありません。不要だと思いスマホを持ってこなかった私はこう判断します。
会場まで歩くか。
皆様はご存知でした?バスには"免許維持路線"という独自のモノが存在します。バス路線の新設や廃止には膨大な手続きが必要。需要の変化でもしかしたら必要になるかもしれない。利用者のためではなく維持のため。それが免許維持路線です。烏丸御池のバス停留所は免許維持路線の一つでした。
烏丸丸太町交差点
京都通を自負していましたが、当時の私は烏丸御池からルビノ京都堀川までの距離感をまるでわかっていませんでした。
京都国際マンガミュージアムを左手に見ながら北へあがります。運動不足だった私はひいひいと汗をかきつつなんとか烏丸丸太町に到着しました。
ここから"堀川下長者町"へ向かうバスないかな。もちろんありません。右手前方には京都御苑。そのまま京都御苑を横目に北へ前進した場合は途中で西に入る必要があります。大通りのほうが安心だと思った私は、烏丸丸太町交差点の西へ行くことを決断しました。
高陽院邸跡
大変しんどかった徒歩移動でしたが一つだけ大きな収穫がありました。
Google Mapのクチコミが1件しかついていない京都の超マイナー観光地、高陽院跡。その傍を歩いたことです。
元々は平安京遷都を行なった第50代桓武天皇第七皇子、賀陽親王の邸宅でした。所有者は転々としたのですが、平等院鳳凰堂でおなじみ藤原頼通がこの場所に豪華絢爛な寝殿造の邸宅を築き、後冷泉天皇以後5代の天皇が里内裏として利用されることに。
鳥羽上皇の皇后となった藤原泰子に高陽院の女院号が与えられここに居住していたことから高陽院という名前になりました。
先日二級の過去問を解いていたら選択肢の中に高陽院があるのを見かけました。転んでもただでは起きない。どん底になっても良いコトってあるんですね。
高陽院 (邸宅) - Wikipedia
里内裏 - Wikipedia

京都通ぶってた自分に反省
なんで歩いているんだろう…。
私の旅ヘタ属性により体力はゼロ汗ダラダラ。二時間余裕を持たせていたはずなのに試験会場のルビノ京都堀川へ到着したときには一時間を切る状況に陥っていました。教室では一人だけ体中ビショビショ。必死にタオルで汗を拭きながら呼吸を整えて、開始時間にはなんとか落ち着くことができました。
京都通ぶってた自分でしたが大いに反省した一日になりました。大変長くなってしまったのでもう一つの話は後編でお話しますね。