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【hint.275】「ライフスタイル診断勉強会」@神楽坂

 昨日は、朝から「ライフスタイル診断勉強会」に参加すべく、神楽坂のヒューマン・ギルド研修室へと向かいました。

 昨年の12月から、「アドラー・カウンセラー養成講座」の修了者が参加できる形で月に一度のペースで始まったこの勉強会。

 12月の初回は、妹の結婚式と被っていたので残念ながら参加できなかったのですが、今回は、参加者(兼アシスタント)として楽しく参加してきました。

 今回は、午前中の約3時間を使って、事前に得られていたある参加者の方の情報について個人で作業をしてみたり、グループでシェアやディスカッションをしてみたり、それらの内容を全体でシェアしてみたりしながら、生き方のクセ(ライフスタイル)を次々と挙げ、整理していきました。

「早期回想」と僕らが呼んでいる「幼い頃の視覚的にありありと思い出せ、始めと終わりがあって、たった一度だけあった記憶(エピソード)」と、「そのエピソードの中でどこが一番重要な場面なのか?」「その重要な場面における自身の感情は?」という三点まとまりのセットがあるのですが、その三点セットを3つ活用しながら、どのような生き方のクセ(ライフスタイル)がありそうか、どんどんと考えていきます。

 もちろん、どのような生き方のクセ(ライフスタイル)がありそうか推量をしていく参加者(カウンセラー側)も、個人個人で違うライフスタイルを持っているので、同じ情報に触れているのですが、「全く同じ意見」というものは出てきません。

 場合によっては、自分が思いつかないような言葉で、その感じるところを表現される場合もある。

 もちろん、「私もそんな感じがしています」と、似たような印象を受けることもたくさんあるのですがね。


 僕自身、「アドラー心理学的アプローチ」の中でも、特にオモシロさを感じている点の一つとしても挙げられるのですが、このように専門的な訓練や知識を身につけたセラピストの側が出した答えであっても、それが絶対的な「正解」であるとは考えないのですね。

 あくまでも、「見立て」「推量」として取り扱う。

 なので、実際にクライアントの方にその「見立て」なり「推量」なりを、提示した時に、「ちょっと違う気がします」という回答であれば、けっこうあっさりとその提案を引っ込めたりします。

 生き方のクセ(ライフスタイル)は、自分自身ではなかなか気づきにくいという特徴もあることを、クライアントとセラピストも承知した上でのやりとりですので、クライアントの側も、「自分では今はあまりピンときていませんが、もしかするとそうなのかもしれませんね」というニュアンスで受け取ることもできるという余地はそこにあるのですが。


 なにが個人的にオモシロイかというと、「診断」であったり「分析」ということになると、実際にクライアントの方のいないところでの、いわゆる専門家同士での「正しさ」マウンティングが発生することも少なくないなと思っているのですが、

たとえばこの「ライフスタイル診断」の中で出てきた「見立て」や「推量」に関しては、それが言葉で表現されるという特徴もあってか、クライアント本人抜きでは、誰もその時点での正解(らしきもの)がわからないという態度を全員が採用しているところなのですね。


 今回の勉強会でもまさにこのスタンスから逸脱しないように、その場をファシリテートしてくださったので、参加者30人弱それぞれの「見立て」「推量」が、クライアントの方へと提供され、その豊富な言葉たちの中から、自らしっくりとくるものを採用し持ち帰っていただく、というところまでたどり着くことができていました。大成功だったんじゃないかなぁ。


 次回、2月の勉強会では、この勉強会の主催者の一人である佐藤たけはるさんと一緒に、普段「ライフスタイル診断」の「グループ診断」として提供させてもらっている「グループセッション」を実際にクライアント役を募って行うことになりました。

「ライフスタイル診断」の「オープングループセッション」といったところでしょうかね。

 初めての試みなのでどんな風になるかわかりませんが、せっかくの機会なので楽しみたいなと思います。

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