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【掌編小説】見えてるの?

聞いてくれよ。 この間さ、嫁も俺も休日出勤で、しかも嫁は外回りで俺は事務仕事だったから、必然的に俺が子供見なきゃなんなくて、仕方なくコッソリ会社に連れてきたのよ。 まぁ、子供は大人しくしててくれたんだけど、情報管理にうるさいお局先輩に見つかってさ。ほらあの人子供とは言え、社外の人間入れることに、すごいうるさいじゃん?

「あら?」って言うから小言言われる前に
「あっ! 先輩にも見えました?  実は、俺むかしっから霊感強くて、たまーに憑かれるんスよー」
って言ったら、にっこり笑って
「知ってるわ。 でも今日は平日の子とは違うのね」
って言われてさ…えーと、だから、相談てのは、お前もほら、高校の時から『見える』って言ってたじゃん?
だから、その…いや知りたくないけど、知りたいというか、つまりその俺には…え? あれ?
 何で顔色青くなってるの? 目がキョロキョロしてるけど

そんなに数いるの? まって! ちょ…逃げないでよ、ねぇ!
 

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