空を見上げない大人。月がきれいなことに気づく子ども。
これは息子が保育園年少さんくらいだったころの話。
何気ない子どもの言葉で、ハッとした。
パパ、お月様きれいだね
保育園の帰り道。
あれは冬だったと思うが、ちょうど夜の18時半ごろ。
仕事が終わり、保育園のお迎えに行き、息子と手をつなぎながら帰宅中。
その日は、日中晴れていて、空が澄んでいたので月がよく見えた。
「パパ、お月様きれいだね」
息子の、何気ない言葉。
でも、当時私は空を見上げるという習慣がなく、
久しぶりに夜空を見上げると、
そこには本当にきれいな満月が浮かんでいた。
久しぶりに、外で上を向いた気がした。
空を見上げる習慣が無かった
当時私は、32歳の働きざかり。
ふと想像してみた。
もしも、子どもがおらず、会社からの帰り道、
一人で最寄り駅から帰宅しているときに、
空を見上げることなんてあったのだろうか。
夜空に浮かぶ月を見上げて、ああきれいだなって思うルートは
あまり想像できない。
一人で夜歩いているときは、空なんか見上げず、
俯きながらとぼとぼ歩いているか、
見ているものはスマホの小さい画面かもしれない。
子どもは、背が小さいから、見上げることが多いのだと思う。
私(大人)を見上げるついでに月が視線に入ったのかもしれないが、
子どもはいつも上を向いている。
大人なんかよりも、子どものほうがずっときれいな景色を認識できているのかもしれない。
子どものふとした発言ではあるが、
自分の見ている景色の狭さを認識できた。
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