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ことばと生き方──ことばに対するこだわり

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若い頃から「ことば」というものに興味があり、2001年から2018年まで“ことばのWeb”を主宰していた流れで書いた文章を集めています。
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2023年2月の記事一覧

言葉の音に引っ張られる

言葉の響きに引っ張られて意味を間違えてしまうことってありますよね? たとえば、「はんなり」「あざとい」「おっとり刀」「可及的速やかに」「すべからく…すべし」「嗚咽」「煮詰まる」などについては、前に note に書いたとおりです。 これらの言葉が本来の意味ではない意味に取り違えられてしまうのは、違う意味の単語に音が似ているからではないか、と私は考えています。 今回は他の例についても書いてみたいと思います。 「手をこまねく」と「手招き」文化庁が発表した「平成20年度『国語

米国人がやる謎のカニ・ポーズを見たことありますか?

英語を再勉強し始めたら、今まで習ってきたことと全く違う英語にたくさん出くわしました。 「Tはサイレント!」の怪たとえば僕らは often の t は読まないと教えられてきました。当時の学校英語でオフトゥンなんて発音したら、教師から「Tはサイレント!」と注意され、これがもしテストだったら減点されたはずです。 ところが、僕が会う多くの English speaking people が t を発音しているじゃないですか。 実は t を読む例に今まで一度も出くわさなかったわけ