NHK大河ドラマ関係の偉い人に、静岡県出身の方がいるんですかねぇ?
2025年大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」の新キャストが発表されて、いちおう主役は蔦屋重三郎のようなのですが、田沼意次が重要なポジションのようで、10月8日中日新聞デジタル静岡版に、「田沼意次の悪役イメージ払拭を 2025年大河で演じる渡辺謙さんに期待 ゆかりの牧之原「準主役のよう」」という記事が出ています。
2024年こそ「紫式部」ですが、現在の家康といい、近年は静岡県が舞台の大河ドラマが多いですね。大体大河ドラマを機に観光客を呼び込もうという動きが盛んになって、それなりにお金が落ちるので、その意味では近年静岡県はその経済効果の恩恵を受けているわけです。NHK大河ドラマ関係の偉い人に、静岡県出身の方がいるのかなぁと思ってしまうほど、静岡県が関係するドラマが続きますねぇ。
記事にあるように、田沼意次は現在の牧之原市である相良藩藩主だったわけですが、相良城は12年かけて築城されますが、まもなく意次が失脚し、わずか8年ほどで破却されてしまいますので、現在は残っておらず、本丸跡に牧之原市役所相良支所、牧之原市史料館、二の丸跡に牧之原市立相良小学校、三の丸跡に静岡県立相良高等学校がが建っています。また意次は、相良と江戸を2度往復しただけですが、現在田沼街道と呼ばれる相良城から東海道藤枝宿までの区間に、もともとあった道を拡張し整備しています。意次はこの道を一度しか通っていませんが、この田沼街道のすごいところは、大井川の渡河が許されていた島田宿と金谷宿の間を結ぶ大井川の渡し以外の場所で川を渡ることのできた街道だった点で、老中としての意次の権力の大きさを物語っています。
意次の時代は賄賂政治としてあまり評判がよくありませんが、実際は幕益優先の緊縮増税政策を行っていて、それによって天災地災が多発する危機を乗り切ったわけで、賄賂は田沼の功利的経済政策の仕組み上必然的に起きており、また賄賂を貰うこと自体は特別なことではなかったとされてます。当時独裁的な権力を持っていた意次が一心に賄賂を受けたため、目立つ存在だったという点が悪い評判につながったと考えられます。
ただ2025年のドラマは、舞台の中心は江戸のようですし、老中としての意次が中心の話のようなので、意次が相良藩主だったという点はあまり関係がないかもしれません。そうなると、相良がドラマに出てくることはあまりない可能性が高いかもしれず、残念ながら、地元が期待するようにはいかないかもしれません。
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