見出し画像

酸化マグネシウムを調整するなら

高齢者施設の中でもよく使われる酸化マグネシウムですが、頻回に調整されている印象があります。
実際に酸化マグネシウムで劇的に効果を表す人がいますが、こういった傾向のある高齢者は水分摂取量が少ない傾向にあります。糞便中の水分が増え、便の容積が増えた結果腸の運動が良くなるという機序です。
排便には便の容積も重要な要素です。
高齢者の場合、食事量が減るので若い頃より便の回数が減ることはよくあります。

酸化マグネシウムの効果の出やすい時間

下剤は効果の得やすい時間が存在します。
副交感神経が優位な時間を狙って服用したほうが、下剤の効果は一般的に良いとされます。
これは消化管運動も活発になり、腸管からの水分分泌も良くなるためです。
寝る前にセンノサイドのような下剤を飲むのはこの為です。その他の理由に就寝中であればトイレもすぐに行けるであろうという事や、起床時くらいに効果がでるという事も含まれます。

減らし方

一日一回なら一回量を減らすだけなので、頻回に調整を要する場合は、私は分1の服用をお勧めしてます。
また、投与間隔が空くことで腎臓への負担も軽くなります。

また、服用時間による効果を考えて減らす事も大切です。
1日3回毎食後で服用している場合、減量による影響は夕食後の方が得られ易いはずです。
また、腎臓への負担を考えて減量する場合など、昼や朝から中止すれば効果は維持される事もあります。
酸化マグネシウムを減量した際には、1日の水分摂取量を増やすようにしておくと、効果は維持される事があります。

私の経験では減量後3週間は様子見

です。
消化管が変わった環境に対応するには2~4週間程度を要する事があります。逆に言うと、2~4週間は様子を見ると安定するとも言えます。

酸化マグネシウムを減らすとだいたい次の一週間程度は影響が出るものですが、次の一週間で戻る事も良く目にします。
この際、私は週ごとの排便回数で比較してます。
あともう一週間様子を見ると、だいたい判断がつくと思います。

しかし、こういった経過観察をする場合、看護師さんの介在が重要です。
便秘となった場合、摘便や浣腸のできるようにしておく必要性があります。
施設にいる場合の有利な点かとおもいます。

ちなみに、緩い便の便秘の管理には今回の方法だけでは足りず、更に管理は難しいと思います。

便秘の評価に便の硬さを知ることは必須かと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?