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炊飯器で作る砂糖の影響をなかったことにする薬膳汁粉
関東では1月11日が鏡開き。
関西では1月15日で地域によっても違いますが、関東で生まれ育った私は今でも1月11日に鏡開きのお汁粉を作っています。
ここでは、粒の残った小豆の甘い煮汁にお餅を入れた物をお汁粉と呼びます。
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関東と関西で違う呼び名
お汁粉、ぜんざいの呼び方も関東と関西では違うのですが、これに関してはさらっと説明すると、
関東では
小豆を砂糖で煮た汁物に白玉やお餅を入れたものがお汁粉。
もっと細かく分けると、小豆の粒の残ったものを田舎汁粉、こしあんのお汁粉を御前汁粉(ごぜんじるこ)と言い、ぜんざいはほとんど汁気が無いあんこを白玉や餅の上に掛けたもの。
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実家ではぜんざいというものは出て来たことがなく、いわゆる田舎汁粉をお汁粉と呼んでいました。
関西では、
こしあんを水で伸ばした物を煮たのがお汁粉、これを粒あんに変えたものがぜんざい。
関東の田舎汁粉が関西ではぜんざいになると言う訳です。
これからご紹介するのは、関東の田舎汁粉、関西のぜんざいを薬膳にするものです。しかも炊飯器で作ります。
炊飯器で!砂糖の影響をなかったことにする薬膳汁粉の作り方
【カラダを温める薬膳汁粉】
材料:小豆200g、塩小さじ1/2、水炊飯器の3合半の目盛まで、 干した温州ミカンの皮親指の爪くらいの大きさ、黒砂糖、きび砂糖それぞれお好みの量
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作り方:
①炊飯器に洗った小豆、塩、水を入れて、玄米炊きモードで炊く
②炊き上がったらそのまま保温で30分~60分おく。指でつぶせるくらいに柔らかくなっていたらゆで小豆はできあがり。
③汁ごと鍋に移して干したみかんの皮を手で細かく砕く。すり鉢でつぶしてもOK。お好みの甘さになるよう黒砂糖、きび砂糖を入れて火にかけ砂糖が溶けたら完成。焼いたお餅をお椀に入れ、その上からお汁粉を注いで召し上がれ。
干したみかんの皮
温州ミカンの皮を干したものを陳皮(ちんぴ)といい、漢方薬の材料の一つです。中国では古ければ古いほど効果があると言われるので古いものほど値打ちがあります。私も香港で25年物を買ってきました。
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香港に行かないと買えない訳ではなく、中華食材店やネットでも買えます。
私は毎年、無農薬でノーワックスのみかんを買って自宅で天日干ししています。
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からからに乾かして、乾燥材を入れた瓶などで保存。
25年物のようにはいきませんが、香りで気を巡らせてくれます。
なぜお汁粉に干したみかんの皮を入れるのか?
干したみかんの皮には体を温める性質があり、気を巡らせお腹の調子を整え、不要な水分が食べ物の影響や体温などで粘度を持ったヘドロ状態になったものを取り除くと言われてます。
小豆は余分な水分排出効果があるので浮腫み解消にはバッチリ。
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ところが、体に溜まった熱を取る効果もあるので、もともと冷え体質さんが小豆を食べるとさらに冷えます。
そこで、温めながら巡らせる干したみかんの皮を一緒に摂ると冷えが緩和されるのです。
砂糖に黒砂糖を使ったのも黒砂糖は温める性質があるためです。
けれど、黒砂糖だけだと小豆の皮にある苦味を強調してしまうので、きび砂糖と混ぜて使っています。
白砂糖は精製された砂糖でミネラル分がなくなっているので、もう何年も使っていません。市販のスイーツやお菓子にはほとんど白砂糖が使われています。
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色が着いているから良さそうに思いますが、三温糖も白砂糖を煮詰めて色が付いたものなのでミネラル分は白砂糖と同じくほとんどありません。
お汁粉は寒いこの時期に食べるもの。
それなら、カラダを温める効果のある食材を使って中からも温めましょう。
干したみかんの皮は、胡椒挽きやミルで細かくパウダーにして塩と混ぜると焼き魚などにもすぐに使えて便利です。
小豆を煮る時の注意点
1.煮汁は捨てない
小豆の煮汁はアクがあるので捨てないの?と思った方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
薬膳には一物全体(いちぶつぜんたい)という考え方があって食材の全てを余すことなくいただくという考え方があります。
炊飯器でゆで小豆を作ったその煮汁、そこには小豆の水溶性食物繊維が豊富に溶け出しています!
利尿作用もしっかり。なので煮こぼさないで使ってしまいます。
先にお伝えしましたが、そのまま煮た方が含まれているビタミンB1を摂取できます。
ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える時に不可欠なもの。
糖分を摂ると消費されるため、脳や神経の働きを正常に保つためにはこれも「なかったことにする薬膳」ですね。
特に、普段、精製度合い米(白米)を食べている場合は糠にあるビタミンB1が摂れていません。
ビタミンB1不足になると集中力や記憶力にも影響しますし、疲労の改善にも影響が出ます。
2.小豆を煮る時鉄鍋はダメ!
皮の赤い色に含まれるアントシアニンはポリフェノールの一種で抗酸化作用がありますが、鉄と結合してしまうから鉄鍋で調理するのは避けてください。
鍋にくっついて小豆に残らないばかりか色も綺麗に仕上がりません。
3.砂糖をなるべく抑える
砂糖類は体に水分を呼び込むので浮腫みの原因となりやすいのです。
小豆の利尿作用を期待するならなるべく砂糖を控えた方がベター。
黒砂糖のパンチのある甘味を加えると黒砂糖を使わない時より全体の砂糖を減らせます。(当社調べ笑)
そうは言っても、やっぱりあんこやお汁粉はおいし~です!
毎日食べる訳ではないんだもの。
寒くてカラダがガッチガチな時はあったかくて、ほんのり甘いお汁粉で心も体もほっこりしてくださいね。
罪悪感を少なく食べるための、煮汁でありみかんの皮。
お試しくださいね。
※この記事は4年前に他のブログに書いたものをリライトしました。
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