夏の悪いヤツ・その1「暑邪」
こんにちは!
北海道の中医薬膳師、みやこです。
日々のちょっとした不調を整える薬膳や薬膳の小ネタなどを紹介しています。
二十四節気ごとの更新を決めていたのに、仕事が立て込んでしまい小満、芒種、夏至と更新できず(涙)
そこで第14〜17回の連続更新です!
梅雨明けし、夏を迎えたこれからの季節に身体に悪さをする「邪気」なるものについて、3回+αに分けてお伝えします。
邪気とは、中医学で病気の原因のことをいいます。
3種類あり、自然界にある邪気、感情の乱れによって起こる邪気、それ以外のものによる邪気(食べ過ぎや働き過ぎなど)です。
今回は自然界にある邪気に注目します。
自然界には「風・寒・暑・湿・燥・火」の六つの気候変化があります。
この気候変化の度が過ぎると(例えば台風とか猛暑とか)身体に悪影響を与える邪気に変わり、病気の原因となります。
季節によって暗躍する邪気は異なりますが、夏に不調を引き起こす原因となる「暑邪・湿邪・寒邪」という3つの邪気について3回にわたってみていきます。
第14回は、夏は暑い!暑くて辛い!の原因となるヤツです。
こやつは暑さの邪気、「暑邪」です。
暑邪には上へ昇る炎のような性質があるので、暑邪が身体に侵入すると、顔が赤くなったり、身体が熱くなったり、汗をたくさんかいたりといった症状が現れます。
さらにエネルギーや潤いを消耗するので、喉が渇いたり、尿量が減ったり、眠りが浅かったり、怠さや疲れがとれなかったり、いわゆる夏バテ状態を招きます。
今年は早々に梅雨明けし、北海道も7月に入った途端に30℃を超える気温を記録しています。
本来なら春や梅雨の時期に夏へ向けて身体の準備をしたいところですが、暑くなってしまったものは仕方ありません。
今からできることをして体調を整えましょう。
暑邪対策、まずは「身体にこもる熱と暑さを取り除く」ことが必要です。
身体の余分な熱を取ってくれる食材はたくさんあります。
特にスイカ、メロン、キュウリ、苦瓜、冬瓜、ズッキーニなどのウリ類は、暑さや身体にこもった熱を取り除いてくれるので、夏は毎日食べていただきたい!
ただしこれらは身体を冷やす性質もあるので、冷蔵庫でキンキンに冷やすのはNG、室温に戻して食べるのがベストです。
あとはトマトやナスなどの夏野菜も同様の働きがあるものが多いので、迷ったら夏野菜、です。
そして、汗で出ていってしまった身体の潤いを補給することも大切です。
牛乳、卵、豚肉、ホタテ、牡蠣などがその働きを持っている食材ですので、随時取り入れてみて下さい。
ちなみに沖縄のゴーヤーチャンプルーは、熱を取り除き潤いを補うという、パーフェクトな夏の薬膳ごはんです。
※豆腐も熱を取り除き潤いを生み出す働きがあります。
薬膳ポイントとしては、味にも注目です。
酸味には潤いを閉じ込める働きがありますが、酸味+甘味で潤いを生み出す効果もあるのです。
夏においしいハチミツレモンや梅シロップのドリンクは潤い補給の薬膳ドリンクですよ!
次回はこの暑邪と一緒に身体に入ってきやすい湿邪についてのお話しです。
日本人は湿邪に要注意なのです。
よかったらぜひ合わせてご覧下さいね。
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