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空一面に湖が広がっていた
黄色のクレーンが釣竿に見えた
単色の水色は思考停止
すべての建物がくり抜かれていた
波紋がゆっくりと現れて消えて
不意に地べたを歩いているのが
恥ずかしくなった
こんなに澄んだ水ならば
ぼくも そっちで泳ぎたい
反転して 空に飛び込んだら
冷たいかな
気持ちいいよな
溺れないかな
もう溺れてる
楽しいよな
懐かしいよな
なくしてしまったひともこころも
ぜんぶ水色に溶けてしまったもんな
どれくらいのあいだ
息継ぎもせず
泳いでいたんだっけな
思い出せないな
湖が茜色に染まるまえに
どこかにたどり着かなければ
ふちのない湖を
ぼくは泳ぎ切らなければ







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