【詩】サラダボウル
不純物を濾過して必要充分な量のことばだけ皿に盛って。
いしき無意識なん層のたまねぎを降りていけばわたしはわたし自身を飲み込めるようになるの。何日もかけて深く深く内に入って地下に潜って掬い上げた水にきみを震わせるものがなかったらどうするの。ことばは陳腐。夢はフルカラー。一瞬の機微を切り取りサラダボウルで瑞々しいまま届けたい。きみの目の前に提示したい。突きつけてやりたい。こういうことなんだと。余計な説明などいらない。素材の鮮度の良さと、温度が伴ったことばを、そのときの気まぐれで。