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真夜中にひとり。

最近YouTubeでルームツアーの動画がオススメで出てくるようになった。

転居に伴い、様々な収納や家具の動画を観ていたからだろうか。

引っ越し後の処理(わたしの荷物だけ)が少し視界に入ってくる部屋とは違い、画面の向こう側ではなんともオシャレでキラキラした空間が広がっているので癒されている。(早く片付けなさいよ…)



わたしはずっと実家暮らしだった。

未だに「一人暮らし」というフレーズに憧れもあり、動画のルームツアー内でお部屋改造を楽しんでいる姿を見ると少し羨ましい気持ちになる。

我が城じゃ〜!と、一度はひとり暮らしの天下統一をしてみたかったなぁと思うわけである。


実家にいるとき、一人になれるのは自分の部屋だけだったわけだが、部屋にこもっているかというとそうでもなかった。

リビングにいて勉強したり、だらだらと携帯を触ったり。その日あったことを家族に話すことも多かった。

疲れてうたた寝する位置も決まっており、ソファーの一番広いところを独り占め。
そこを完全に我が城にしていた。

今思うと、家族の誰かがいる空間でぼんやりする時間が好きだったのかもしれないが…。


家の中には常に誰かがいて、わたし以外誰もいない状態で過ごすことは数えるほどしかなかった。

思春期になる頃には、なんだか独りになりたいわ…と、歌詞に出てくるようなセンチメンタル気分になることもしばしば…。

そんな時は、家族が寝静まった後のリビングでこっそり深夜番組を観ることを習慣にしていた。

深夜番組は昼間にはない魅力があり、自分だけがいまこの放送を観ているんじゃないか…なんて厨二病のような妄想もして浸っていたものである。

ー よく観ていた深夜番組 ー

saku saku

(テレビ神奈川 2003年 - 2006年)

COUNT DOWN TV
(TBS系列1993年〜2020年)

トリビアの泉
(フジテレビ 深夜枠2002年〜2003年)

Matthew's Best Hit TV
(テレビ朝日 2002年〜2005年)

『ぷっ』すま
(テレビ朝日 1999年〜2018年)

『堂本剛の正直しんどい』
(テレビ朝日 2002年〜2009年)

『タモリ倶楽部』
(テレビ朝日 1982年〜)


今思い出しても面白い。
同世代の方もきっと一度は観ているのでは…?


今の時代だと、ネットが主流だろうか。

あの頃にもネットはあったけれど、ここまでではなかった。
まだまだTVがメインだったのである。


今振り返ると、深夜にこっそり観るTVはなんだか大事な時間だった気がする。

時々深夜アニメも観ていたが、朝になってほしくない気持ちになったことも覚えている。

家の中には家族もいるのだけれど、独り別の空間にいるような感覚がスキだった。
お手軽な独り夜遊びである。


家族も友達もすぐ近くにいたあの頃。

もしかしたら無意識に独りになる時間を探していたのかもしれない。
そして、朝を迎えると大事な人たちの存在を改めて確認できるきっかけでもあった。


だいぶ大人になった今でも、なんだかんだで独り夜遊びはちょこちょこある。

但し、あの頃と違うのはもっぱら現実逃避に充てている節があるところだ。

朝になると我に返り、少し反省しなくては…と思いつつも、ついつい夜中のゲームとYouTubeにハマってしまうのだった。


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