
亡き夫が遺した家に住むようになり、無事1周年が過ぎた【#19家にまつわるストーリー】
昨年の5月の1日から住み始めたので、気がつけばまる1年とちょっとが過ぎていました。昨年の今ごろは心の中にはまだまだたくさんの不安を抱えていました。ローンや税金などちゃんと払っていけるのだろうか?こんな大きな敷地の世話をどうしていけばいいのか?わたしたちのライフスタイルに適合して住みよく暮らしていけるのだろうか?……と心配だらけでした。
それでも、少しずつ不安は解消されていきました。ローンは息子の名義で組み直し負担を軽くしました。税金もなんとかやりくりできそうな金額で落ち着きました。
広い庭の芝張りには隣人のパットが力を貸してくれました。
冬には我が家のドライブウェーまで気にかけてくれました。
5月に日本から戻ったら、芝の新芽がしっかり伸びて元気に緑を復活させていました。さて、ここから新たな問題です。この広大な敷地の芝刈りをどうするかです。
冬の間の雪かきはパットが紹介してくれたご近所さんにお願いしてやってもらいました。芝刈りもお願いできますが、毎回かなりのお金がかかります。
もし自分で面倒を見るのなら、我が家の場合は敷地が広すぎるので手押しタイプの芝刈り機は論外で、カートタイプの芝刈り機が必要です。この先ずっと外注するか、買って自分たちで管理するかの考えどころです。
パットにも相談してみました。
「芝刈り機の購入を考え中だけどどのブランドがお薦め?」
パットは業務用と家庭用とふたつ持っています。業務用は百万超えの代物だそうです。家庭用の方はジョンディアを愛用しているとのこと。ジョンディアは米国では定番といったところです。
他は使ったことないのでなんとも言えないけど、そもそも、あなたが所有してもオイルやプラグの交換、刃を磨いだり付け替えたりとメンテナンスもけっこう要るので、どう考えてもあなたの手に負えるとは思えないという意見でした。
今頃の季節になると、どこの家庭でもまるでゴーカートに乗るのを楽しんでいるような感じで芝刈りしているおっちゃん、おばちゃんを目にするので、ひとつあれば、好きな音楽を聞きながら、楽しく芝刈りライドが楽しめるかなんて妄想していましたが、そうでもなさそうです。
それならと、さらにリサーチすると、最近はメンテが楽な充電池で動くものが人気になっています。
ここ最近、日本のリョービが米国でかなりの人気商品になっていて、リョービ製(RYOBIここではライオビと発音される)のライディングモアーまでありす。リョービ製品は同じバッテリーでいろんなツールが動かせて便利なので、すでに草払い機やトリマー、簡易チェンソー、空気入れ、各種電動工具と我が家ではいろいろお世話になっているブランドなので信頼しています。
わたしがほしいのはこれです。
これならば、電気なのでオイルチェンジ不要でガソリンも要りません。冬には除雪用のアタッチメントも付けられるので便利そうです。
ところが現状、これが売り切れで手に入りません。人気と半導体不足が関係しているのかどうかはわかりませんが……結論を探りながら、もうしばらく待ってみようと思います。
パットは何度も言いました。
「楽しいのは最初の数回だけだよ。すぐにウンザリするさ。買ってしまえばこれから先、それがあなたの仕事になってしまうんだよ。よく考えたほうがいい」
はい、貴重なご意見として伺いました。
残念ながら、息子夫婦はヤードワークを楽しむ人種ではありません。わたしは好きかといえばそうとまでもいえませんが、田舎暮らしの12年も、これまで所有した家の庭の世話をずっとしてきたアラ還です。
生前の夫との約束では、「新しい家に住んだらそんな作業はオレが引き受けるからずっとプリンセスとして暮せばいい」というものでした。
その約束は果たされずに逝きましたから、ここでわたしが購入に走ると自爆の道に進むことになるのか?なんて考えながら、今なお迷いに迷っているこの頃です。
さてさて、どうするかな〜。
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