16年前
「矢川くん、将来もし結婚しても、赤ちゃんできないと思うけど、赤ちゃん作らない方がいいよ」
僕が入院していた大学病院の看護師さん、医師が何人も何度も忠告してくれたことでした。
レントゲンの回数、CT、MRI撮影、ステロイドをはじめ痛み止め、睡眠導入剤、抗がん剤、抗精神薬、治験新薬などなど
こうした治療を5年以上に渡り行ってきました。
最終的に手術をするために、関西の病院に転院したのですが、これまでの医療記録を見て、医師や医療従事者の方々が、「本当にこんなにレントゲンや検査をして、こんなに沢山の薬を飲んできたの?」と驚愕していました。
それが僕が28歳の時
その後、3回の手術で、大腸を全摘
手術が終わったら、長い闘病生活が終わると思ったのですが、人工肛門との格闘、その後、人工肛門を外す手術での術後障害が強く残り、術後障害と格闘する28年。
この術後障害は、手術の時、きちんと説明してもらい、僕自身が納得の上なので、手術したことは全く後悔はありません。
術後障害が強く残るので、この手術は辞めた方が良いと何度も何度も話してくれた先生には、今でも感謝しています。
このようなカラダの状態で、術後、数年は、アルバイトすることもできず...
少し体調が良くなってきても、アルバイトと単発依頼でセミナーを受けるセミナー講師
そんな30代後半に出会ったのが妻
難病、大腸なし、仕事なし、将来お先真っ暗の状態にも関わらず、僕自身もよくプロポーズしたよなと思いますが、妻もそのプロポーズをよく受けてくれたなと思います(笑)
そこから最初の子供ができるまで、約4年間、僕は自分のカラダに残っている数多くの薬を少しでも排出するために、超デトックス生活を行い、妻は健康体でしたが、自分の体調をさらに良くするために一緒に超デトックス生活をしてくれ、一緒に体質を変えていきました。
そうして「矢川くん、将来もし結婚しても、赤ちゃんできないと思うけど、赤ちゃん作らない方がいいよ」といわれていましたが、待望の子供ができたのが16年前の昨日。
生まれてきた時、ビデオカメラ片手に撮影していましたが、めちゃくちゃ嬉しい最幸の氣持ちとは裏腹に、五体満足なのか...
手の指、足の指をビデオで撮影しながら数え、手足の動き、呼吸の状態など、外から確認できる部分は大丈夫!
でも...
心臓や脳、内臓、メンタルなどに、僕の治療のせいで何かあったらどうしよう...
息子が生まれた数年間は、最幸の喜びを毎日毎日感じながら、その裏では、もし何かあったらと、言葉にしない大きな不安を抱えていたのも事実です。
そんな思い、そんな経緯で生まれてきてくれた息子。
息子のおかげで、本当に溢れるくらいの幸せを感じさせてもらい、僕の体調も息子のお陰で、さらに良くなりました。
息子にも妻にも感謝しかありません。
生まれた時の16年前も同じような暑く良く晴れた日でした。
その時のことが、昨日のことのようにありありと思い出されます。
16年前、生まれたばかりの息子は、とても小さく今にも壊れそうでしたが、
16年後の今ではあと少しで、僕の身長を抜かしそうです。
元氣に健やかに穏やかに育ってくれてありがとう。
あなたの成長をこれからもずっとずっと傍で見ていたいので、お父さんはまだまだ元氣でいられるようにカラダしっかり整えますね。
生まれてきてくれて本当に本当にありがとう。
16歳の誕生日心からおめでとう!