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(再掲載)私は誰⁉️パラレル版(5)両親の正体?(2分で読める小説)


竹中刑事は、私を見るなり
「貴方の両親の事で、連絡が有りました。
貴方の両親の自宅の住所は◯◯で、調べた刑事によると貴方のご両親は、旅行かどちらかに行かれたみたいで留守でした。
近所の方に聞いたら、『何日か前から見かけない』と言っていた。
と言う事だ。」

「両親とは昨日会いました。と言う事は両親はその前から旅行に行きその途中に、私の部屋に寄ったのでしょうか?」

「念の為、父親の写真を近所の人から見せてもらった。
これが、送ってきた写メ。見る?」

と言って、竹中刑事は私にスマホの写真を見せた。

「違う、昨日会った父と違う」

私は、カミナリに撃たれたかの様な衝撃を受けた。

「この人、貴方の父親ですか?
よく見て下さい。後ろに写っている人ですよ」

写真に指を差して、竹中は言った。

「後ですか?小さくてよく見えませんが?
   それにぼやけてますよ。」

写っていた写真はニ十人ぐらいで、記念写真の様だった。
前例は顔が分かるのだが、後列はぼやけていた。

「今度、もっと分かりやすい写真をもらう様に言っておくよ。
 でも、近所の住人も余りお父さんの事は知らないみたいで、
 付き合いも少ないみたいでした、 と報告があったよ。」

 「両親の住所に聞き覚え無いですか?」
  と田中刑事が聞いてきた。

「全く無いです。憶えていません。」

「家の写メも有りるよ、見て。」
と、竹中刑事はスマホを私に差し出してきた。

それは、一軒家で結構古そうに見えた。
余り大きくは無いが、小さくも無い。
家族四人ぐらいは楽に住めそうな住宅であった。

ここで私は暮らしていたのだろうか?
感慨深く感じたが、まるっきり憶えてはいない。

「明日、所轄君の所に行くので一緒に来てほしい。
所轄君、君の事を知っているみたいだった。
君の事が何か、わかるかもしれません。
今日はこれぐらいにして、帰って頂きます」

と田中刑事は私に告げた。

「そうですか。所轄という方が私の事を知っているのですか?
 そうすると、私の研究した事が分かるかも知れませんね。
 明日の何時に来れば良いのですか?」

「13時に所轄君が警察署に来てくれるので、
 此処で面会の予定です。
 貴方も此処に来て下さい。」

と田中刑事は言った。

私は明日の13時に警察署にくる事を約束して、外に出た。
このまま、部屋に戻っていいのだろうか?

今日は、何故か危険を感じていたので何処か違う場所に泊まろう、と思い、ビジネスホテルを探した。

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