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魔法瓶(3)(一分で読める小説)



この魔法瓶に物を入れると、
物が進化するのです。
どう言うことかと言いますと、
例えば、卵を魔法瓶に入れておくと、
玉子焼きになったり、茹で玉子になったり
オムレツになったり、するのです。
他の食材も同じです。
葡萄を入れれば、ワインになり、
ご飯を入れると日本酒になるのです。
物を進化させる魔法瓶。
他にも使い道は、多々ありますが、
なにしろ、初めて作った物ですから、
私にも良くは解りません。
例えば、赤ちゃんを魔法瓶に入れたらどうなるのでしょうか?
「赤ちゃんなんて、入らないよ!」
と、思われる方は、魔法の事を良く知らない人です。
この魔法瓶はどんな大きい物でも
たちどころに、入るのです。
例えば象でも入りますが、象を入れても
何に進化するのか解ら無いのでやめておきます。
それほど未知の魅力を持った物なのです。

入れてみても何が出来るか解らない魔法瓶。
これを、松原千恵子さんに紹介しました。

松原千恵子さんの表情が、緩んでいます。
目を輝かせています。
珍しい事です。
と言うよりも、私が初めて見た松原千恵子さんの笑顔でした。

次に続く

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