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Photo by
ayaki_10ru
武器屋の餌付け(420字の小説)
ジョーカーは闇の殺し屋。
彼はゴルゴ13と同じ凄腕で、
報酬もずば抜けて高い。
だがジョーカーの素顔は誰も知らない。
彼と連絡が取れる雄一の場所は
武器屋と呼ばれる店
今日も、新たなお客が現れた。
「ここにジョーカーと言う、殺し屋がいると聞いたのだが」
「お客さん、勘違いしていませんか?ここは普通の雑貨屋です」
と、店主はにこやかに言葉を返した。
「これは失礼した。私はこの人の紹介でやって来た者だが」
と、黒い手帳を差し出してくる。
その手帳には悪の権力者の紋章が刻み込んである。
「なるほど、その人からの紹介ですか、で、ご依頼はどの様な事でしょうか?」
と、すんなりと話がまとまり後はターゲットを始末するだけとなる。
その武器屋の店主は、
庭に秋刀魚をばら撒き、
餌付けしているジョーカーを呼び寄せる。
そう、ジョーカーとは訓練された
殺し屋の猫。
猫の爪に猛毒を塗り
ターゲットを引っ掻くだけ。
これで終わり。
報酬は猫の秋刀魚だけで済む。
とっても安上がりで店主はいつも大儲け。