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(再掲載)私は誰⁉️パラレル版(2)教授達と連れそって(3分で読める小説)



次の日、私は妹のアパートに行った。勿論、お金を借りる為だ。
妹が大学に一緒に行く事を望んだ為、妹を連れて行くことになる。
大学では、昨日の小山内教授のニュースで騒然となっているかと思っていたが、
意外と静寂な雰囲気である。
私は小林教授と再会し、妹を紹介した。

「水原君、ニュース見ましたか?えらい事になってしまった。」
と小林教授は、落胆しながら言った。

「今朝、警察から大学に連絡があって、身元の引き渡しをしたいと、言ってきました。
小山内君の家族は居ないらしい。
可哀想に。誰に殺されたのか?」

千秋直美さんも、私の所に来てくれた。
「水原君、ショックだったでしょう。
私でさえショックなんだから」

「誰が、小山内教授の身元を引き取りに行くのですか?」
と私は二人に聞いたが、二人は我関せずみたいに

「誰が行くのだろう?学長では無いだろうか?」
と、小林教授が無責任な言い方である。

「学長ですか?誰が身元の確認をしたのでしょう?
何故その人が身元の引き受け人にならないのでしょうか」
と、千秋さんが不思議そうに言った。

「学長も小山内教授の事は余り知らないが、大学としては、
 ほっとく訳にはいかないでしょうね。
葬式ぐらいは出してあげないと」
と小林教授が言う。

「アノー、僕、学長に会わせていただくことできませんか?」

「良いですよ。小山内教授を知っている人がいたら、学長も
心強いでしょう。学長も小山内教授の事は余り知らない。」


私は、小林教授に連れられ学長に会いに行った。
千秋さんも来てくれた。
妹も当然だが、ついて来た。
千秋さんは妹と歩きながら喋っているが、何を言っているか聞こえ
てはこない。

学長室に入ると、学長は快く私を迎え入れてくれた。
学長と小林教授は友人だと言う事である。

小林教授は私の概略を学長に紹介したが、
私の記憶が無くなった事は、伝えなかった。

私は、学長に自分の気持ちを伝えた。

「私も警察に行きたいのですが、一緒に連れて行ってもらえませんか?」

「良いですよ。私は小山内教授の事を余り知らないから、ちょっと困っていたのです。小山内さんが以前この大学にいたので、
身内もいないのであれば、大学もほっとけ無いので、、、。
仕方ないですわ。小林君も当然来てくれるね。
私と一緒に。」

小林教授は、少し嫌そうだったが、私が行くと言う事で渋々
私達と行動を共にした。
妹も当然ついて来た。

千秋さんは行かなかったが、私に連絡先の書いてあるメモをくれた。 でも、私は携帯電話を持っていない。

私達は、小山内教授の遺体の保管されている警察署に向かって行った。
私が以前訪れた警察署である。

見覚えのある二人の刑事が私の前に現れた。

「君は水原君だったね。少しは記憶が戻ったみたいですね。
小山内さんとは、君はどんな関係。」

と、学長と小林教授に挨拶する事も無く無愛想に聞いてきた。
この刑事、気がイラだっているみたいだ。

警察は小山内教授が殺されたと確信しているみたいだった。
だが、正式な発表がされたニュースは、放送されてはいない。

「小山内教授の遺体の確認にきました。私達以外に誰が身元の確認をしたのですか?」

と、小林教授が刑事に聞いた。
刑事の態度が気に入らないみたいなで、少し語調が荒かった。

もう一人の刑事が
「私は、田中と言います。こちらは竹中です。
わざわざ、お越しいただきありがとうございます。
こちらの方に来ていただけますか。」

田中刑事は礼儀正しい人みたいだ。

案内された場所に行き腰を下ろした。

田中刑事が聞いてくる。

「大学の学長さんと、その大学の教授の方と、お聞きしたのですが、小山内さんとはどの様な方だったのでしょうか?」

「小山内教授の事については、小林君のほうが付き合いがあるので、小林君に言ってもらう」


「小山内教授とは古い知り合いですが、彼とは友達と言えるほどの関係ではありませんでした。
彼は人の付き合いも余り無くあえて言うので有れば、
今日来ている、水原君が一番小山内教授の事を知っているはずですが、水原君も記憶を無くしたみたいだし、、、、。
私はこれって言う事は言えないです。」

「記憶を無くしたって、水原君、キミ記憶ないのかね?」
と学長は驚く様に私に向かって言った。

「小山内教授は殺されたのですか?ニュースでは、自殺の可能性もあると言っていましたが?」

と私は、一番聞きたい事を遠慮しないで二人の刑事に聞いた。

「それは今捜索中です。
 それよりも水原君は、記憶戻ったの?
 戻ったから、此処にきたのだろう。
 小山内さんとはどんな関係?」
と、竹中刑事は私に会った時にした質問を再度してきた。







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