プロント・エンジニアリング考 その10
それでは、パーソナライズという点に、視点を移していきましょう。
これって、きめ細かく対応できる代わりに、個人の特性を確定させてしまうので、プライバシーと相反することですよね。
でも、魅力的ではあります
そこは、いったいどうなんでしょうか。
パーソナライズされた学習について
HAL君、こうしたパーソナライズされた学習は、子どもたちに限らず、人間の全ての年齢において、例えば、50歳を過ぎてからでも、脳の機能強化と新しいスキルの習得や能力の開発に、つなげられるということですね。
HAL君 曰く『はい、その通りです。
パーソナライズされた学習の利点は、年齢に関係なく利用できるという点です。
生涯学習の概念はすでに重要であると認識されていますが、AIとパーソナライズされた学習の進歩により、これがさらに容易になります。』
確かに、生涯学習ということで、様々な学習に取り組んでいる方々がいますよね。
そもそも、人生はずっと勉強だ、という人もいますし…。
50歳を過ぎてからでも、新しいスキルを習得したり、既存のスキルを強化したりすることは十分可能です。
また、AIを活用した学習環境は、各個人の学習スタイルや速度に合わせて調整できるため、どの年齢でも、自分自身のペースで学ぶことが可能になります。』
これは、うれしい。
自分も、既に50歳を大きく超えているので、これから何かをすることに、意欲をもって取り組めそうです。
あとは、自分のペースで、ということが重要です。
締め切りを設けた方が、自分を追い込んで進められるという人もいますけど、それって、身についているかどうかは不透明ですし…。
『さらに、このようなパーソナライズされた学習は、特定のスキルを磨くだけでなく、認知機能全体を強化することも可能です。
新しい知識やスキルを学ぶことは、脳の機能を活性化し、保持することで、脳の健康を維持する助けにもなります。
これは、特に高齢者にとっては重要な要素となるでしょう。
したがって、AIやパーソナライズされた学習が提供する可能性は、全ての年齢層で新たな学習や成長の機会を提供するという点で、非常に大きなインパクトを持つ可能性があります。』
認知機能へのポジティブな効果は、とても期待が持てることです。
認知症は、医薬でも改善の余地はありますが、やはり日常的に脳を使う機会を増やす方が、症状を発生させなくできますよね。
もっと、いろいろな学習に役立てなくてはなりません。
でもそうすると、さんざん出てきている壁打ちも、パーソナライズで変わるものなのでしょうか?
パーソナライズされた壁打ちの効果
HAL君、これまでいろいろと見てきた話を総合すると、パーソナライズされた壁打ち型学習は、認知症の予防や進行の緩和にも役立ちそうですね。
HAL君 曰く『はい、その見解は合理的です。
認知症は、一部の病状や進行に関しては予防や緩和が可能な疾患であり、脳を活性化させる行動や活動はその一つとされています。
新しい知識を学ぶことや問題解決のために思考することは、脳の健康を維持し、認知能力を向上させるのに役立つと広く認識されています。』
やっぱりそうだよね。
今だって、脳を使っているという「気」がするし、実際に、考えるときの「間」が少なくなってきていると感じます。
『パーソナライズされた壁打ち型学習は、個々の人が関心を持つ話題や、その人に適した難易度で学習を進めることができます。
そのため、高齢者や認知症の初期症状を示す人々が、自分自身の能力や興味に合わせて活動的に脳を使い続けることを助けるツールとなる可能性があります。
しかし、具体的な効果については、科学的な証拠に基づく研究が必要です。このような研究は、AIやパーソナライズされた学習が高齢者の生活の質を向上させるための新たな道筋を示すことができます。』
こういった研究と検証は、今後進められていくでしょう。
その間に、どんどんAIの進化が進み、高度化していくのでしょうが。
この課題も、さんざん出てきていますが、プライバシーについては、パーソナライズについて回るので、考慮すべきでしょう。
『なお、ここで述べるのは一般的な観察であり、具体的な医療的アドバイスではありません。認知症の予防や管理については、専門的な医療相談を受けることを強く推奨します。』
ま、治療目的で聞いているわけではないので、気にすることはないのですが、こうして未来予想図を見るのは、とても楽しいことです。
だいぶ、終着点も見えてきましたが、もう少しお付き合いをお願いします。
続きは次回です。