落語【水屋の富】
こんばんは
桂雀々さんの訃報を受けて今日noteに向かう気持ちになりました
雀々さん、自らの実体験にアレンジ加えた新作落語で人々を魅了してきた方です。上方落語会を代表する落語家の1人、人間味あふれる高座で有名
まだ64歳!若すぎる死の知らせを聞いて私の学生時代の落語研究会活動を振り返る気分になりました。落語はおもしろい!ですよ
今から約25年前、大学入学式のあと
サラサラ黒髪とぱっつんボブ美女先輩2人に勧誘されて私たち田舎者2人がついていった所が、あの落語研究会の部室。
落語なんて聞いたこともなかったし興味もなかった。部室に入ると手厚い歓迎を受けたものの即決はせず、ひと晩友達と悩んだ末に入部することに。次の日部室をノックして恐る恐る入ると前日いた先輩美女はその時はいなくて個性的なメンズばかり。まず芸名を決めるのだが、たくさんあるおかしな芸名候補からどれか気に入ったものを選ぶよう言われ、とりあえず一つ選んだ。友達も選び、さっそく私たちはその芸名で呼ばれ始める。私の大学生活は落研から始まった。年5回~6回は学内で寄席があり練習をして高座に上がる、四年間で15ぐらい噺を覚えて演じたと思う。
特に好きな噺を紹介します
【水屋の富】という古典落語です
【あらすじ】
主人公の新八は水を売り歩く水屋、たまたま買った富くじ(宝くじ)が当たって八百両という大金を手にする。
大喜びで帰った新八、大金の隠し所に困る。あれこれ考えた末、畳を上げて板をはがし、五寸釘を打ち込んでそこに金包を引っ掛けて隠す。
ところが、商売に出ても大金のことが気になり仕事もはかどらず、夜は強盗に襲われて、金を奪われる夢ばかり見る。見かけない人が長屋の近くにいると、どいつもこいつも怪しく見える。通りすがりの犬まで怪しい。全く気が休まらない。
そんな時、隣に住んでるヤクザが、水屋が毎日竿を縁の下に突っ込んでなにか確かめる様子を不審に思って、留守中に入って板を剥がし、大金を見つけて盗んで逃げる。
水屋が仕事から帰ってきて、いつものように竹竿で縁の下を探ると手ごたえがない!金が盗まれていたことに気づき、こうつぶやく。
あー、俺の金がーーーー
これで苦労がなくなった
これがオチ(サゲ)
富くじに当たった庶民の感情をよく表した大好きな噺です。
大金を手にして幸せになるはずが強迫観念に襲われてノイローゼ気味になる、結局盗人にとられてしまい
あぁこれで苦労がなくなったー
と言うオチが、スカっとして気持ちいい!
共感できる私も庶民だわーと思いながら、当時最も練習したところは水屋の新八が商売から戻ってきて、縁の下に竿を伸ばして確かめる動作。ここ、何度も練習。練習に付き合ってくれた人は
留年2回して同級になった先輩、落語には超厳しい。その情熱を勉学に注げんのかい?20歳そこそこの若者なのにいつも額に小汗かいてるおでぶポッチャリ体型の彼の飲み物はいつも【KIRIN午後の紅茶 ミルク】
部室に【午後ティーミルク】が置いてあればそれは彼のモノだと皆わかっていた。
なぜ【ストレート】OR【レモン】をチョイスしないのか?
ミルクは甘い。糖質たっぷり!
私はそれ以来 BMIを気にしている人に【午後の紅茶ミルク】をおすすめしないし、自分自身警戒心を持って【午後の紅茶ミルク】眺めるようになった
#なんのはなしですか
古今亭志ん朝の【水屋の冨】笑ってください
志ん朝も確か63歳くらいで亡くなりました。早すぎです。
落語はおもしろいです
当時は長い人情噺は覚えれないので短めの明るいたいこもちの噺や憎めない与太郎噺などを選んでやっていました。
今は人情噺が身に沁みます。【芝浜】は最高ですね。若い頃は芝浜のオチを聞いても(* ̄- ̄)フーンだったけど。
人前で演じることは、最初は恥ずかしい。でも、笑いがおきるとそれはもうこちらも嬉しいもので、4年間の落研活動でだいぶ度胸がついたと思います。ちなみに初めて披露した噺は【つる】でした。つるの語源を聞きにきたはっつぁんにご隠居の答え
オスがつ~~~~~~~~~~~と飛んできてメスが「る~」っと飛んでくる。
【追記】黒夢さんのだいぶ前のこの記事に感銘を受けました。
その情熱に動かされました。
せひハッシュタグつけて書こうとそのとき思ったけどなかなかタイミングがつかめず。。今日になりました。
はたして使い方はこんなで感じでよいのでしょうか。。。
最後まで読んでいただきありがとうございました。