ベンチャー企業の交渉は10対0で勝ってはいけないたった1つの理由
みなさん、こんにちは株式会社シード 代表の吉川です。
今回は、起業したばかりの方や、これから起業しようと考えている方にとっての交渉について、語っていきたいと思います。
交渉では、できる限り有利な形で決着をつけたいと思いますよね?
それ自体は間違っているとは思いません。ベンチャーもやはり売上、利益というものを出さなければならないからです。
だけど、圧倒的に勝ってしまうことというのは、まずいと考えています。
では、なぜ、それが良くないのか早速理由をお伝えします。
たった1つの理由
交渉とは、その交渉で終わりだけではなく、その後お互いが発展する内容を決めるためのもので、あくまでもスタート地点だから。
最近のベンチャー企業のビジネスモデルでは、多くの場合売り切り型よりもストック型が多くなっていると思います。
例えば、
・SaaS型
・プラットフォーム型(スマートパーキングはこれに該当する)
・DtoC型
いかに、お客さんや協業相手と信頼関係を築いていくかが求められている時代なのではないかと、私は感じています。
私自身もスマートパーキングという駐車場シェアリングサービスを運営していますが、その点を大事にしています。
そのため、一度でも交渉相手が負けた、騙された、やられたと感じた瞬間にそれが恨みに変わります。
そして、これから起業する方に理解しておいて頂きたいのは、ベンチャー界隈というのはとても狭く噂は簡単に広がります。
既に起業しているベンチャー社長、VC、エンジェル、新規事業担当者、ベンチャー広報担当者は、意外と狭い界隈でコミュニケーションをとっていることが多いです。
上記のことから、ベンチャー村と言われることもあるくらいです。
落としどころはどこ?
では、どこに落としどころを持っていけばいいかというと、
6対4 or 7対3 ぐらいが適切な落としどころだと感じています。
こちらが交渉で有利な形で進めている場合は、譲歩する形で。
また、圧倒的に不利な状況の交渉の場合は、自分の取り分を増やすような形で。
自分自身がどのような立場にいるのか認識して、交渉を進めてください。
逆に全く状況が分かっていなくて、不利な状況なのに、めちゃくちゃ強気で言っても良い成果は上がりません。
孫子の『彼を知り己を知れば百戦殆うからず』で言われるように、相手と自分の状況をよく理解して、行動してください。
まとめ
・交渉はスタート地点。そこから両社が発展する物語の序章
・落としどころは6対4か7対3
・恨みを買うな、喜びを与えよ
結局、どこまで言っても人は、合理的な判断をしているようで実のところ情緒に流される部分は誰にだってあります。
そのため、悪い噂から敵を作るよりかは良い噂から仲間を作るような形で「あそことの交渉は真摯的で良い落としどころにさせてもらった」と噂が流れるぐらいを目指したいですね。
今のSNSの時代、悪い噂は加速度的に広がっていきます。
善い行いは、意外と認知されないですが、やり続けて信用を勝ち得てきましょう。