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2019年4月の記事一覧

恋愛学は災厄のあとに

毎年4月20日は、恋愛論や恋愛小説を読むようにしている。追憶と戒めといったところか。そのプロセスのうちに、この日は恋愛学者になる日というわけだ。

で、今年読んだのは、ずっと数年前に100ページほど読みさして積読だった、いとうせいこう『我々の恋愛』。二人でするはずの恋愛に我々とは! 設定がもう面白い。2001年、「二十世紀の恋愛を振り返る十五ヵ国会議」に出席した恋愛学者が、その場で表彰された二十世

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我々と敵

我々と敵

†フェルナンド・バエス『書物の破壊の世界史』八重樫克彦、八重樫由貴子訳という二分法は、政治の世界で友敵理論としておなじみの人間の分割法だが、そうした習慣が世界史のはるかな時間スケールにわたり根深いものであること、そしてその状態はひょっとすると「書物」というトポスにおいて強烈に顕れるものなのかもしれないことは、『書物の破壊の世界史』が説くところである。著者は、幼いころから書物に親しみをもち、その本が

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