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鉄道写真のキーワード「スッとはまる」

私は鉄道写真を撮る時、「スッとはまる」を一つのキーワードにしています。スっとはまる撮り方は割と自分の中でも自然に撮るやり方のひとつです。「自分の写真を一言で言うとなんだ?」みたいなことをつらつら考えながら自分の過去作を見ていて、思いついた言葉がこれだった、という方が近いかもしれません。この「スっとはまる」の概念を言語化していきます。

スッとはまる写真とは

主にこのキーワードは鉄道風景写真や鉄道スナップで思い浮かべます。イメージとしては、空間の中に主題(基本は鉄道の車両)を入れるスポットが空いていて、そのスポットに主題がはまり込むように切り取ってあげるイメージです。

具体例で見てみます。この写真は花の背が低い部分に列車を入れました。

こちらは紅葉の空いているところに列車を入れています。

人口物のパターンとしては、鳥居の間に列車と夕焼け空を入れこんだ例もあります。

こんな具合に空いている空間に主題たる列車を持ってくる、というのがスっとはまるのイメージです。景色の側から「ここ空いてるよ」と語りかけられるような感覚すらあります。

スっとはまるの良いところ

スっとはまる場所を探して撮影すると、写真の情報量を増やすことが出来ます。このようにハマりきらない場所で無理やり撮ろうとすると、不要な空間が生まれてしまいますが、ハマる場所であれば不要な空間を減らすもしくは無くすことが出来ます。

 記録としては面白い1枚ですが、ハマっているかというと微妙です。ホームや車両周りにあってもなくても良い空間があります。

スっとはまるの悪いところ

スっとはまるところは、一度見つけてしまうと強烈に思考を支配します。そこが最適解だ!と思い込みやすくなり、その場で他に取れた方法をかき消してしまいます。ある意味諸刃の剣な考え方でもあります。

 一度ハマった場所を見つけてしまうと、違う構図を思いつくのは至難の業

自分の写真の根底にある抽象的なキーワードを考えて言語化してみて、いつもの自分っぽく撮る方法を見失って見つけたくなった時や、逆に過去作の呪縛から離れて新しい表現を模索したくなった時に役立つかなと思いました。今後も鉄道写真について投稿していきますので、また見ていただけますと幸いです。

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