一週間日記 4/28〜5/4『シック・オブ・マイセルフ』とか『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』とか
ゲーム、映画、読書などの記録。
みなみなみなみなみなみなさんこんばんはーーー!いいいいい一週間日記です。
いいですかみなさん、落ち着いて聞いてください。私は薄汚い中年男性なのですが、髪を切るときは美容室に行ってるんですね。
べつに髪型にこだわりがあるとかではなくて、学生時代にちいと洒落っ気づいて美容院で髪を切るようになって、それがなんとなくこの歳まで続いているという、それだけの理由です。しかし、ここ最近「いやいや、オマエが美容室って!!」と心の中のリトルヨージロ( もちろん両手首に腕時計)が私を嘲笑うようになってきたのです。
確かに美容師を指名するわけでもなく、流行りの髪型にするでもなく、「前髪はまゆげより上で、耳は出してください」以上の注文をしないうえに、カット中は一切口を開かない己(うぬ)に美容院なんてのは過ぎたものではないかと思わなくもありません。高倉健のごとく寡黙さで、小林旭のごとく貫禄を有する私にマッチするのは、美容院よりは床屋(バーバー)なのではないかと!
そう思うに至り、近所にあるちょっとオシャマな床屋さんのことを調べてみたのですが、これはこれでなかなかに個性が強い。
なんか店員の名前がKENGOみたいにローマ字表記なんすよ。しかも、カットサンプル見たら9割ツーブロックなんすよ。べつにツーブロックがいやってわけじゃないんですが、9割がツーブロックのカットサンプルに果たしてサンプルとしての意味があるのかと、私は問いたい。小一那由他時間、問いたい。
もし、そんな店で「前髪はまゆげより上で、耳は出してください」なんて腰抜け豚野郎みたいな注文しようものなら、KENGO(仮名)に耳ごと刈り上げられてしまうのではないかと、不安で仕方ありません。
というわけで、今後も馴染みの美容院に、
突入しまーす(©中原誠)
■遊んだゲーム
『Alan Wake Remastered』
ずいぶん前にPS+のフリープレイで貰っていてなんとなく遊んでいなかったので(むしろ遊んでる作品のほうが少ないが)なんとなく遊んだら、めちゃくちゃ面白くて夢中でクリアしてしまった。
光を使ったアクションや仕掛けは退屈しないし、『ツイン・ピークス』ミーツ『トワイライトゾーン』なストーリーも先が気になって仕方ない秀逸なデキ。チャプター開始時に「ここまでの『アラン・ ウェイク』」っていう海外ドラマ風のあらすじが入るのも楽しいし、Steamレビューの多くもそのノリで書かれていて、「愛されてる作品なんだナ!」とグッときてしまった。
とてもいいゲームなので、もしかするとこれは……2が出るかもしれませんよ!
『ストリートファイター6』
数ヶ月『鉄拳8』を夢中で遊んでいたが、赤段に上がったあたりで完全に行き詰まってしまい、気晴らしに友だちと『スト6』を遊んだら「やっぱおもしろーーー」と『鉄拳8』そっちのけで遊び始めてしまった。
ジェイミー、リュウ、マリーザに続いてキャミィを触っていて、ランクマはダイヤ3スタート。マスター目指して頑張るんだナ!
■観た映画とか
『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』
U-NEXTで鑑賞。若者たちのあいだでパーティードラッグ感覚の降霊術が話題になるも、降ろした霊が出ていかなくなっちゃってもう大変!という非常にご機嫌な設定のホラー……なのだが、A24作品ということもあってか、終始イヤーな展開が続く。悪くないけど、自分はもっとワーキャーホラーがいいんだナ!
『サンクスギビング』
U-NEXTで鑑賞。みんな大好きイーライ・ロス監督のスラッシャー。A24の活躍もあって近年ホラージャンルは盛り上がっていると思うのだが、同じホラーでも私の大好きなスラッシャーについてはコレという作品がなく低迷期(スラッシャーをメタ化した作品は意外とあるが)が続いてるわけで、なんとも寂しい限りなのですが、本作を観てそんな気分も一掃されちゃいました。
感謝祭(サンクスギビング)の日に起きた悲劇。その翌年の感謝祭、昨年の悲劇に関連した人々が何者かによってつぎつぎとバリエーション豊かに殺されていく。犯人は恐らく、知り合いの仲にいる……!
お手本のようなスラッシャーにワガハイはもう脱帽ですわい。
『イノセンツ』
U-NEXTで鑑賞。子どもたちが超能力に目覚めて、子どもゆえの無垢さでいろいろ犠牲を出したりしてもう大変な北欧産サイキックホラー。
大友克洋の『童夢』にインスピレーションを得て作られたとのことなのだが、なんていうか、インスピレーションってよりは……まんま?みたいな……!
『みなに幸あれ』
U-NEXTで鑑賞。田舎の祖父母の家にいったら、なんか二人とも様子が変で、しかも2階には開かずの間があって……という田舎怖いホラーの導入から、あれよあれよという間になんだかすごい独特な物語が展開するホラー?コメディ?あるいは極めてポリティカルな話をしようとしている気がしないでもない、怪作と呼ぶにふさわしい作品。あと、セリフ棒読みのババアの存在感がすごい。
変な映画を求めてる方にはおすすめです!
『シック・オブ・マイセルフ』
U-NEXTで鑑賞。主人公は病気などを偽ることで周囲の関心を集めようとするミュンヒハウゼン症候群(劇中で明言はされていないけど)の女性。
ナッツアレルギーを装うくらいでは物足りなくなった彼女が手を出したのは、危険な副作用が報じられた海外の市販薬。どうにかこうにか薬を入手して根気強く摂取を続けたことで彼女の顔は皮膚が裂け、念願の「原因不明の病」というステータスを手に入れる(もちろん副作用であることは周囲に隠している)。
友人の新聞記者にみずからの難病を“売り込み”、自身の醜く裂けた顔が載った新聞を周囲の目を気にしながらウキウキ気分で手に取る姿はあまりに滑稽で愚か。さらに彼女は障害のある人を専門としたモデル事務所に自身を売り込んで……といった具合に、ひたすらに悪趣味な展開が続くのだが、映画のトーンは終始淡々としていてコメディっぽくないため、より悪趣味さが際立つという仕掛けになっている。
おすすめです!
■読んだ本
『ペスト』
カミュは『異邦人』しか読んだことがなくて、「そういえばいちばん有名なやつを読んでなかったんだナ!」と手に取りチラチタタと読みました。コロナ禍のときに、ソレを予言したような内容であるなんて声は聞いていたが、実際に読んでみると確かにコロナ禍で起きたこと、なかでも”別離”の苦しみについての描写が不気味なほど合致していて驚かされたりもした。しかし解説によれば、本作が発売された当時、人々はペストという悪魔によって突如日常生活が奪われる恐ろしさを、ナチスドイツに重ねて読んだという。なんだか話がまとまらないのだが、優れた文学というのはさまざまな歴史的事象の受け皿になりうるのではないかと、薄汚い中年の私は思ったりもしたのです。
『「社会主義化」するアメリカ 若者たちはどんな未来を描いているのか』
アメリカのイマを読み解く本なんてのはなんぼあってもええですからね。アメリカのミレニアム、Z世代がいまの政治に何を求めているのかについて各種データおよび当事者、キーマンたちのインタビューを通じて解説されています。アメリカのイマを読み解く系の本が大好きおじさんなのでとくに目新しい話もない印象だったのですが、発売が2021年なのでそりゃそうか、という気がしないでもないです。
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』
なんとなくいろいろな層の人の琴線に触れそうなタイトルで、読まずにあーだこーだ言う人が多そうなテーマなので、せっかくだから読んでみた。
ともすれば「読書好きのアタイと違ってお前らときたら……」とも受け止められかねない挑発的なタイトルだが、実際に読んでみると新旧のさまざまな文献を横断しながら、明治~現代までの務め人たちの読書史をまとめた、じつに真摯に読書という文化に向き合う内容となっていて、いい意味で裏切られた印象。
三宅氏は本書で試みていることのひとつが、日本社会に連綿と存在してきた階級格差を読書を通じて浮き彫りにすること。労働者とサラリーマン、男と女、情強と情弱……といった対立構造にはじつは読書との向き合い方が関係していた、という展開はじつにスリリングで楽しい。また、その対立構造においても三宅氏はどちらかを悪者とするようなことはせず、人々がどんな本を読もうと本を読むのはいいことである―-という純粋かつ強固な信念でもってフェアに扱っていることに、個人的にはすごく感心させられた。
もちろん、書籍タイトルで投げかけている『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』への答えもじつにいい温度感で説明されている。
新書でサクッと読めるので、もし少しでも興味があるならサクッと読んでしまえばいんじゃないでしょうか!
■近況
ユニクロのエアリズムを数年ぶりに新調したのですが、3年くらい着続けた古いエアリズムとの違いがあまりわからない。つまり、エアリズムは一生もの。孫の代まで着続けます。
おしマイケル。
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