あなたのゲームをゲームにするために① -ゲームデザインのいろは-
神ゲー創造主エボリューション(GAME PRIZE OF JAPAN) のメンターとして、ゲームデザインについて色々と助言させていただいているので、せっかくなので言語化して、まとめてみます。
敢えてコレをハズすデザインもあったり、最後はゲームによって一番良いバランスにするので、あくまで一つの参考として。
①最適解を作らない。
ゲームデザインあるあるですが、最適解=NGです。
一番強い攻撃、一番面白い選択肢、はダメです。
「せっかくだからやった方がいい事」もNGです。
ついでにやるとコレも手に入る。は結果的にやらないといけない。になります。
最適解は、プレイヤーを強制します。毎回同じ行動を強いることになります。
それは最早ゲームではなく『作業』になります。
ゲームを 「インタラクティブ」にするために、もっというならば「ジレンマ」を作るために、一つの最適解ではなく、同じだけ魅力的な選択を常に用意する必要があります。
解法を探すタイプのパズルであっても、複数の正解が実現できる仕組みにすることで、やり込みプレイの動画が映える設計などにすることができます。
②一番面白い体験を最初に作る
世の中に売られているゲームは、色々なレベルがあったり、細部まで作り込まれていたり、エフェクトやUIが豪勢だったりします。
が、まずはあなたが体験させたい一番面白い体験を作って下さい。ステージや敵の種類はあとです。端的に一番面白い3分、5分の体験を作ってください。
本番素材にならないと伝わらないものは間違いなくありますが、グレーボックスでもできる検証も多数あるはずです。
少なくともディレクターのあなたならグレーボックスで検証できる事が沢山あるハズ。
③代替手段の最右翼から目を背けない
あなたが思いついたアイデアは素晴らしい。しかし世の中には先行したアイデアがある可能性があります。
できる限り早いタイミングでそれと向き合って下さい。プレイヤーはあなたのゲームよりそちらを選ぶかもしれないし、既にそちらで満足しているかもしれません。
代替手段(=ライバル作品)よりも、どの点で自分の作品が優れているのか、なぜ自分のゲームを遊ばないといけないのか、説明できる必要があります。
(ビジネスでは、なぜ自分のゲームに乗り移って貰えるのかまで固める必要があります。)
④重なり合った場所にオリジナルはある
似たゲームがあったからといって、諦める必要はありません。
あなたのゲームと似たゲームの違いを見つけましょう。
[似た仕様]単独では似たゲームだとしても、
[似たゲーム]×[特徴1]×[特徴2]
のように、似たゲームとは違う、あなたのゲームにしかない特徴を2つくらい掛け合わせれば、あなたのゲームにしかない仕様になるはずです。
それがあなたのゲームの体験を高める仕様になれば、一石二鳥ですね。
⑤やりたい事からズレない
しっかりとその企画のやりたい事、なぜそのゲームを作る必要があるのかという事を明確にして下さい。
バリエーションを増やす時、機能追加する時、必ず最初の目的に帰って下さい。
総プレイ時間が伸びる仕様でも、選択肢が増える仕様でも、ゲームがボヤけてしまっては悪影響の方が大きい。
一番させたい体験がボヤける追加は悪手です。
神ゲー創造主エボリューション
現在、2次審査を通過した皆さんが、鋭意製作中です。
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