良いチームはルールが少ない。しかし、、、
「良いチームにはルールが少ない」という格言は有名だ。
しかし主にマネジメントに生きてきた僕にとってそれは理想論に思えるところがあった。
ところがどっこい、答えは別にあった。
「良いチームにはルールが少ない」は正解。ただ、その後ろに続く言葉があったのだ。
「スタンダードが多い」だ。
ルールとは組織の決まり事として上層部から下されるものである一方、スタンダードとはメンバー自身がその組織の構成員としてコミットするものだ。
2004年のアテネオリンピックの男子バスケットボールで圧倒的優勝候補と目されたアメリカ代表は準決勝でアルゼンチンに敗北し、全米を落胆させた。
その威信回復をかけた2008年の北京オリンピックでは金メダル以外はあり得なかった。
その想像を絶するプレッシャーの中、ヘッドコーチを任されたマイク・シャシェフスキー(通称、コーチK)は勝つためにルールではなく、スタンダードを用いた。
それは「ゴールドスタンダード」と呼ばれ、15項目に及んだ。
それらは全て首脳陣が考え、選手たちに課したものではなく、選手たちが自らディスカッションし、自分たちに突き立てたものだ。
ちなみに僕がゴールドスタンダードで最も気に入っているのは「私達はいつも時間を守る」だ。アメリカのオリンピック代表が自身たちに立てたスタンダードとしては素朴過ぎる、が故にスタンダードの重要さがよくわかる例だ。
そのゴールドスタンダードの元、アメリカ代表は北京オリンピックで見事、金メダルを奪回した。
ルールでなくスタンダードで動いているチームには1つの特徴が明確に見て取れる。それはマネジメント層からの指示が少ないということだ。
指示がなくてもメンバーが自身で判断して動けるのだ。
その理由はチームとしてのビジョンが明確に示されているからだ。
スタンダードはビジョンがあってこそ初めて活きる。
ビジョンの元、メンバー達は「私達がそのチームの一員でいるためにはどうあるべきか」と考えるからだ。
コーチKは言う。スタンダードが在るチームとは「そこではいつも自分らしく、正直でいられる」チームだと。
そして僕が一番共感した言葉をこの記事の〆にして終わろうと思う。
何かの参考になれば幸いだ。
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