運動神経0の私が、フルマラソンに挑戦した139日の記録
2023年3月19日(日)、フルマラソンに初挑戦しました。
大会公式の結果は、5時間30分45秒。第一目標は「完走すること」、第二目標は「6時間を切ること」だったので、上出来でした。
せっかくなので、昨日までの記録をまとめておきます。
運動神経0の私が、人生初スポーツ大会へ挑戦
残念だけど、私は運動神経が鈍いのです。
「えー。そんなことないでしょ?」と思われた方のために解説しておくと、高校1年生の時、自転車通学の怪我で2回保険金がおりて、先生方に「半年で2回も保険金を払ったのは君が初めてだ」と言われました。
まぁ、どちらも自分で自転車に乗っていて転んだだけの怪我なのですが、スピードを出していたり、転び方が下手だったりで血だらけになり保険金がおりました。
それ以降は、当時の彼氏が通学に付き添ってくれたり、母が車で送ってくれたりしました。(これ以上怪我したら心配だから)
中学校では帰宅部、高校ではサッカー部のマネージャー、大学はスポーツクラブの受付だっため、これといった運動経験がないまま生きてきました。
フルマラソンに出ることになったきっかけ
きっかけは些細なことです。
Twitterで仲良くしてもらっている診断士同期が「フルマラソンに一緒に出る人、募集!」と投稿していたのを見て「フルマラソンかぁ……興味はあるんだけど……」と投稿したら、「興味があるとか言ってないで、まず申し込みましょう」と言われたので、それに従い申し込んでみた……それだけです。
熱い思いは全くありませんでした。
マラソンの練習を始めたきっかけ
とは言え、「練習せねば」と思っていたのですが、何から始めたら良いかわかりませんでした。
「全く走ったことのない私でも約140日後、本当に出られるのだろうか?どんな練習をしたらいいのだろうか?」を知りたかったので「Run Keeper」というアプリで練習メニューを組んでみました。
139日の練習内容
10月下旬に申し込みをして、そのまますぐにRun Keeperでメニューを組んだのですが「忙しい」を言い訳に10月は全く練習せず。
11月1日になったのを機にやる気を出しました。
最初の1ヶ月の練習は12回。10kmに挑戦!
が、最初は1kmも走れなかったのを覚えています。歩いたり走ったりしながら、3.4kmを7:37で走っていました。(思っていたより速い)
その後、「なるべくゆっくりでいいから、走り続ける練習をしましょう」とTwitterの診断士仲間(ランニングの先輩)に教えてもらい、ゆっくり走り続ける練習にシフトしました。
2回くらい走った後、「ゆっくりでいいから、なるべく長距離走った方がよい」と言われたので、3回目の練習で10.03kmを1時間22分で走っています。
11月は全部で12回走り、10kmの練習を2回。
12月の練習は8回。初めての20km!
12月は、1度11kmを走ってみたものの、3〜8kmをぼちぼちと走っていました。
年末に実家に帰省したのを機に、姉のように慕っている女性、かなちゃんから「一緒に走ろう!」と誘ってもらい、地元倉敷で初めての20kmを完走。
16〜19kmあたりで全く足が上がらなくて本当に辛かったのを覚えています。
問題の1月。練習は5回……
1月はとにかく寒くて全然練習に出られませんでした。1月1日にかなちゃんと一緒に初日の出を見に行った後、1月10日までに2回走りました。
その後、東京に戻ったのち、すっかり練習をやめてしまい「もう私、走る気ないんじゃないか……」と思ったことも。。。
ただ、1月29日に行ったイベントで、偶然、実業団でランナーをしている方にお会いし話をすることに。
「3月19日に私もフルマラソン出るんです!でも1月10日から全然走ってない……」というと、「マラソン舐めてますか?プロでも3ヶ月前から調整するんですよ!」と喝を入れられました。
そこでまたやる気が戻ってきたので、その日の夜から練習をはじめました。
頑張ったけど回数は少ない2月。練習は6回……
やる気を出したものの……練習をさぼっていた間に体力が落ちていたので、少しずつ復活させながら練習をしたのが2月です。
年末に、かなちゃんと一緒に20kmを走った時に「1月中に20km、2月中に30kmを1回ずつ走っておけば大丈夫だと思う」と言われていました。1月中に20kmの練習ができなかったので、2月中に2回目の20kmに挑戦。1回目よりもずっとラクに走れたのが嬉しかったのを覚えています。
その2日後、家族旅行で富士山の麓、河口湖に行ったので、早朝5時に起きて河口湖を一周したのもいい練習になりました。
いよいよ3月。27kmの練習を経て本番へ
みんなから「なるべく長い距離の練習を」と言われ、かなちゃんにも「30kmを1回走っておけば大丈夫」と言われていたので、本番までに1度は30kmを走っておきたいと思い、3月7日に挑戦しました。
が、時間と体力的に27kmが限界でした。
27kmの練習をした時のペースは1kmあたり8分18秒でした。このペースで42.195kmを走った場合、5時間45分ほどで走れます。後半ペースが落ちると思われるので、6時間ギリギリになるかな……と計算していました。
そして、27kmの疲れを癒やしつつ、5kmほどの練習をはさみ、本番を迎えることになりました。
フルマラソンに出るまでに買ったもの
フルマラソン出場にあたり購入したものをご紹介します。
ランナー用スマートウォッチ:ガーミン
ガーミンはランナー用のスマートウォッチです。AppleWatchと迷ったのですが、ランニング専用のため、Apple WatchよりもGPSの精度がよく、ペース(どのくらいの速さで走っているか)を調べるのに良い、と聞いたのでガーミンにしました。
私のは、音楽を聞きながら走れるタイプのもので5万円ほどします。ちなみに、途中から音楽が邪魔で聞くのをやめましたが、1時間ほど走れるようになってくると今度は暇になるので、後半はオーディブルを聞きながら走っていました。
スマホなどを入れるベルト
かなちゃんから勧められて買って1番役立っているのが、荷物を入れられるベルトです。スマホを持って走るのは邪魔だし、ポケットに入れて走るのも揺れていやだし……という時に、「これおすすめ」と教えてもらい購入。
スマホを入れるほか、マラソン大会当日は栄養の補給食をたくさん入れて走りました。
シューズ
しばらくはもともと持っていた、20年前に買ったシューズを使っていました。が、あまりにみんなに「買い替えた方がいい!」と言われたので、2月上旬に買い替えました。
ちなみに、走っている時に、前に前にとずれるので、いつも履いているサイズよりも1cmほど大きいサイズがいいと言われて24.5cmを購入しました。
アシックスを選んだのは、もともと持っていたシューズがアシックスで、お店に行く時間がなかったのでネットで購入するにあたり、サイズ感やフィット感がわかっていて安心だったためです。
防寒グッズ
大会は3月。1&2月の寒い中練習する必要があったため防寒グッズも揃えました。
手袋は、かなちゃんに相談して買いました。スポーツウォッチが見える設計になっているので便利でした。
補給食
大会当日に食べる補給食。一緒に走った診断士仲間がたくさんくれたので、自分で買ったものはあまりないけれど、1つだけ、かなちゃんが教えてくれたこれを持って走りました。
後から考えると、みんなに配ってあげたら良かったけれど、「めっちゃまずいよ」と何度も言われたのと、私自身試したことがなかったのでとりあえず自分のだけ買って試してみました。
当日は、ランナーには人気らしい「スポーツようかん」を走りながら食べましたが、普通に美味しかったです。
いよいよ本番、フルマラソン当日に起きたこと
かなちゃんに「腹持ちが良いから、朝はお餅を食べるランナーも多いよ」と聞いていたので、当日の朝は5時過ぎに起きてお餅を食べました。
会場には電車に乗り間違えながらも無事、マラソン会場の最寄り駅に到着し、診断士仲間と合流。
私がデザインしたTシャツで集合写真を撮ったりとイベント感が満載でした。
ひとつ思ったことは、「1人だったら絶対来ない場所だな……」ということ。一緒に参加する人がいたからこそ、これた場所でした。
走り始め〜15kmまで
走り始めて15kmまでの感想は「楽しかった!」の一言です。
いつも1人で練習しているので、みんな(他人だけど)と一緒に走ることが単純に嬉しかったし、なによりも天気がよくて明るい太陽の下を走れることがめちゃくちゃ気持ちよかったのです。
なぜなら私は子育て中の身。平日は早朝ランに出かけてもAM7:00までには帰宅して子どもの準備をせねばならず、休日でも走りに出れるのはPM5:00以降が多く、なかなか昼間に走る、という経験がなかったので、ただただ楽しかったです。
補給食が楽しくなってきた15〜23km
大会では「補給食」と呼ばれる食事が出ます。カスタードケーキやレーズン、チョコレートやバナナ、後半にはおにぎりなども出ます。
いつも1人で走っていると、15kmくらいまでの練習はほとんど何も食べないので、走りながらおやつを食べれるのが楽しいと思いながら、23kmあたりまでは走りきりました。
半分の21kmを走りきったあたりのタイムが2時間30分だったので、自分の想定よりもずっと早く走れていることに少し安堵したら気が抜けたのか、その後の10kmが地獄でした。
帰りたくなってきた23〜32km
1番辛かったのは23〜32kmあたり。
何が起きたのか?! 飽きてきたのです……走ることに……涙。疲れてきたし、足もちょっと痛いし、まだまだあと半分もあるし……何より日差しが強くて顔が痛いし(日焼け止め塗ったけど日焼けするー、とか思ってました)。
「誰か車で迎えに来てよー」と心の中で何度も叫びつつ、歩いたり、食べたりしていると、隣で走っていた男性2人が「音楽を聞きながら走ると、疲れていても脳をだませる」と言っていたのが聞こえてきました。そこからは途中でオーディブルを聞いたり、食べたり、何度も気分転換をしながらなんとか32kmまで走りました。
32kmから、再び走り出せた理由
32km超えたあたりからゴールまでは比較的ずっと走りきることができました。
20km台は辛かったですが、30kmを超えたあたりからまた走れるだろう、という感覚がありました。理由は、Twitterで言われた言葉に心打たれていたから。
「32km超えたら、歩いても走っても残り10km。それなら、最後の力を振り絞って走ろう、楽しもう」と決めていました。
32kmを超えて走るなかで気づいたのですが、「歩く」と決めるには少し勇気が必要です。せっかくここまで走り続けたのに、走るのを「やめる」という決断をする必要があるのです。
何度も頭に浮かんだのは、かなちゃんからの「どれだけゆっくりでもいいから走り続けた方がいい。長距離歩いた後に、走り始めようと思うと、足が重いし走り続けるよりもずっと力がいるから」という言葉でした。
そこで、32km以降は、「歩く」という選択肢はない!と腹をくくり最後まで走ることにしました。
30kmを過ぎたあたりからは、歩いている方も多いため、ゆっくりでも走り続けることでぐんぐんみんなを抜いていけるのも楽しかったです。
そして無事完走!!!!!
フルマラソン当日は、早朝から家を留守にするため、子どもを誰かに見てもらう必要があります。何度も伝えていたのに出張を入れていた夫を呼び戻し、せっかくの機会なので子どもと応援に来てくれることになりました。
マラソン大会では、名前や番号で検索すれば5kmごとに通過時間が表示されるサービスがあるため、私がゴールする頃にゴール付近で応援してくれる約束になっていました。
40kmを通過した頃、ちょうど夫からLINEが来ました(スマートウォッチに通知が来た)。とは言え、必死で走っているなかでLINEは見えないので「あと2kmじゃん、頑張れ!ゴールで待ってるよ!」と連絡が来たのかな?と思い気を引き締めました。
ゴール間近では応援者も増えてくるので、「私の夫や子どももゴール付近で待ってくれている」と信じて、あたりをキョロキョロキョロキョロしながら夫と子どもたちを探しました。
「ママーーーーーー」とどこかで声がするのでは?と思い必死で探しました。
が……結局、見つけられずゴールしてしまいました。
ゴール後、LINEを見ると「道間違えた……あと40分ほどかかる」と連絡がきていました。
えっ……………? そんなことある?
最後は、完走者がもらえるメダルをいただき、完走後の補給食、シャーベットを美味しくいただきました。
翌日だから書ける感想
「私に運動は向いてない」と思いながら過ごした高校生から今までの人生でしたが、思いがけないことをきっかけにフルマラソンに挑戦することになりました。初めてのスポーツ大会への参加で、何よりも喜んでくれたのは、実母と夫だったようです。帰宅後、夫が義父母にメダル見せて自慢してた。
翌朝の今は、筋肉痛はそれほどでもありませんが、足の指にできた水ぶくれで靴がすれると痛む状態です。(靴の紐をきつく締めすぎたかな?)
「初心者のフルマラソン参加後は1ヶ月くらい休んだ方が良い」とネットで読んだのでしばらくランニングは休もうと思っていたら、「それは次のフルマラソン参加までは1ヶ月あけた方が良い、という意味」と言われました。
しばらく休もうかと思っていたのですが、回復を早めるためにもゆっくり走った方がいいと勧められたので、近日中にまた走り始めます……涙!
フルマラソンに挑戦するかどうかは未定ですが、岡山と湘南、東京マラソンあたりは走ってみたい気もしています。
何歳になっても、目標を掲げて、少しずつでも前進していくことで、どんなことでも達成できる!と自信になりました。人生は、まだまだ見たことのないことだらけ。次の挑戦に向けて、また前を向いて歩いていきます。
誘ってくださった清水さん、一緒に走った診断士仲間のみなさま、サポートしてくださったかなちゃん、まさてらさん、喝を入れてくれたカフカさん、本当にありがとうございました!
フルマラソンは、練習期間も含めて、めちゃくちゃ楽しかったです!!!
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