自分自身を理解する

案外、自分自身を自分自身が理解してなかったりする。

・自分の本音
・自分のキャパ
・好きなこと
・楽しいなと感じること
・本当はやりたくないこと
・絶対に、死んでもやりたくないこと
・地雷やトラウマ
・心の傷
・何に一番時間を費やしているか
…………etc.

自分自身が理解していないのに、把握していないのに。
他人に「理解して!!」「把握して!!」「察して!!」って訴えていたりする。

いや、テメェが自分自身をまず理解してねぇじゃん!!
それを他人が理解なんてできるかよ!!
…………である。

…………で。
頭で考えているだけだと、理解も把握も出来ない。
ノートに書き出したりしてアウトプットしないと、整理が出来ない。
整理が出来ないから、理解も把握も出来ない。
そして、いざノートに書き出してみると、案外頭で考えていたこととは違っていたりする。

私はイラストや漫画が描きたかった。
通信講座を手当たり次第に受講したし、描き方本も買いまくった。
でも、長続きしなかった。
通信講座も、最後までやり遂げたことがない。
でも、イラストや漫画が描きたくて、描けなくて。
描ける友人に嫉妬をして、傷つけた事もある。

『イラストや漫画が描きたい』
これが私の本音で、願望だと思っていた。
けれど、いざノートに書き出してみたら違っていた。

私の母親はイラストや漫画、小説や、創作活動全般に厳しかった。
描いた漫画や小説は見つけ次第、容赦なくビリビリに破られた。
漫画やアニメ、ゲームを楽しむのも禁止されていた。

私は、こんな母親が許せなかったのである。
復讐したかったのである。

「テメェの育て方は間違ってたんだよ!!」
「イラストや漫画が描けないことで、苦しんで苦しんで苦しんで不幸になって、テメェの育て方が間違っていたことを証明してやる!!」
こう、無意識のうちに誓っていたのである。

不思議なことに、毒親であっても、虐待親であっても。
『母親は子供が幸せになる事を望んでいる』
って、子供は理解している。
傷ついてるし、拗ねてるから、母親が自分の幸せを望んでいるなんて絶対に認めたくない時期もあるけれど。
でも、それでも。
『母親は子供が幸せになる事を望んでいる』
って、子供は理解しているのだ。

だからこそ、
『自分が不幸になる事で親に復讐しようとする』。

私の場合、これが漫画やイラストだった。

「母親は私の幸せを願って、漫画やイラストを描くのを禁止したのだから」
「私は漫画やイラストを描けないことで苦しんで嘆いて苦しんで、不幸になる事で母親の間違いを証明してやる」
「母親の間違いを、自分が不幸になって苦しむことで突きつけて復讐してやる」
そう無意識に誓っていたから、『漫画やイラストを描くこと』に執着していた。
これは、ノートに書き出さなければ気づけなかった。
頭で考えているだけでは、気づけなかった。

実際の所、漫画やイラストを描ける人って、大前提として“漫画やイラストを描くことを楽しんでいる”。

私はDIR EN GREYというロックバンドが好きで、よくライブに行く。
帰宅後にTwitterを開くと、今日のライブのメンバーの衣装やイラストレポートが流れてくるのだ。
DIR EN GREYのライブは、ヘドバンするし暴れるし、帰宅するとクタクタになる。
私は後ろで暴れていても楽しめるタイプだが、多分イラストを描く人はメンバーの見える位置まで移動するんだと思う。
周囲は暴れ、もみくちゃになり、私以上に疲れてクタクタになりながらも、ついつい描いてしまう。
漫画やイラストを描ける人って、多分そういう人だと思う。

大前提としてイラストを描くのが楽しくて、その上でもっと上手くなりたいと、講座を受講したり、描き方本を見たりして、学ぶ。

私のように、
「今描けないけど、描けるようになりたいから」
と、講座や描き方本に手を出すことは…………あまりないんじゃないかな?と、思う。

こういう事に、頭で考えているだけでは気づけない。

今壁にぶつかっている人。
迷っている人。
モヤモヤや焦りを感じている人。

是非、ノートに書き出して欲しい。

そして、自分自身がまず、自分自身の一番の理解者になろう。
自分自身を理解して、把握しよう。

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