面白みしかない気がする、あのひと。
最近ちょっと気になっているひとがいる。
気になっている、と言っても恋愛的な意味とはまたちがっていて(たぶん)、ただ単純に人として気になるのだ。
なにが気になるのか、自分でもまだあまりはっきりと分かってはいないのだけれど、、
でもなんだか、そのひとは奥深い魅力を秘めている気がする。
間柄はごく普通、お仕事関係で関わらせていただいているのだけれど、知れば知るほどなんだか気になる。
初めの印象は良くも悪くも、特に何も感じず…という当たり障りないイメージだった。
強いて言うなら真面目そうなひとだな、とか、誠実そう、とかそういった感想。
たぶん同年代くらいなのだろうけど、落ち着いた感じがするなーと思っていた。
その後、お仕事での関わりは少しずつ増えて、メールでのやりとりを結構頻繁にするようになった。
そこでだ。
やりとりをするうち徐々に、
なんか、思っていた感じとちがう…?
という感情がふつふつし始めた。
なんだか分からないけれど、メールだとキャピキャピ感が増すのだ。ふだんのイメージはあんなに落ち着いたひとなのに。
なんだろう、この絶妙にメールだとテンション高く可愛らしくなる感じ。
喋り方では全く語尾に「!」などついていない、ほんとに落ち着いたテンションなのだけれど、メールだとやたらに文末が「!」で結ばれているのだ。
もういつものイメージと完全にちぐはぐである。
落ち着いた雰囲気がもうデフォルトとして頭の中に刷り込まれてしまっているので、そのひとが一体どんな面持ちでこのメールの「!」を打ち込んでるのか、まったくもって想像がつかない。
あの「スンっ」としたクールな感じで、キーボードをカタカタさせながらテンション高めキャピキャピ文章を打ってるのかと思うと…おもしろい、人間的な魅力がおもしろすぎる…
私のメールがなんだかフレンドリーな感じになってしまってるがゆえに、向こうも気を遣ってテンションを合わせてくれてるのかな?とも思い、自分なりには少しあっさり目なメールで返信してみたりしたものの、やはり可愛いメールが返ってくるのだ。ツワモノ。
こちらが「10」で返したお返事に、彼はオリジナリティなエピソードをさらに「2」くらい加え、「12」で返してくるのである。
とは言え、全く関係のない雑談をぶっ込んでくるわけではなくて、本題にからめてのプラスアルファ「2」なのだから凄いなと。
普通ならば「ありがとうございます。」とか「承知しました。」とか、あっさりした言葉だけで済んでしまうところを、そのひとは自分自身の言葉でもう一言感想や気持ちを付け足してくれるのだ。どのように返しても気遣いか感謝のひとことが添えられてくる。
私も文章や言葉には気を遣っているつもりだけれど、だからこそ分かる。「このひと、さては同類か…!」というのが。
あんなにクールで落ち着いて飄々とした仮面をかぶっておいて、こちら側のひとだったとは。
そうなるともう、仕事には関係ないけれど、「作家はだれが好きですか?」だの「最近読んで面白かった本は?」だの訊いてみたくなる衝動にかられる。
ひとたびメールを離れて実際に話すと、なぜだかまたクールで落ち着いたひとに戻る(?)のだけれど…
だからこそかもしれないけれど、そのひとの、人間としての面白みみたいなものにとにかく惹かれてしまう部分がある。
気になる…!
心のなかがどんな感じなのかとか、
ものごとの捉え方もどんな感じなのかとか、
とにかく気になる。
まだまだ関わることになるであろうひとなので、
引き続きその素敵な人間性をひそかに楽しんでいきたいと思う所存です。
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