見出し画像

そうだ、映画の話をしよう④-VENOM

洋画の中でもアメコミ系アクションの代表格といえばMARVEL作品ではないだろうか。
今回ご紹介するのはその中でも私の一番お気に入りといっていいシリーズである。

タイトル:VENOM
公開:2018年(日本)
主演:トム・ハーディー
監督:ルーベン・フライシャー

あらすじ
敏腕記者エディ・ブロック(トム・ハーディ)は、人体実験で死者をだしているという<ライフ財団>の真相を追う中、ある“最悪な”ものを発見し、接触してしまう。それは<シンビオート>と呼ばれる地球外生命体だった。

この意思を持った生命体との接触により、エディの体は寄生され、その声が聞こえるようになる。「一つになれば、俺たちはなんだってできる」とシンビオートはエディの体を蝕み、一体化し、ヴェノムとして名乗りを上げる。ヴェノムはそのグロテスクな体で容赦なく人を襲い、そして喰らう。相手を恐怖に陥れ、目玉、肺、そしてすい臓…体のどの部位も喰い尽くす。

エディは自分自身をコントロールできなくなる危機感を覚える一方、少しずつその力に魅了されていく――。
(ソニー・ピクチャーズHPより)

11月からシリーズ第3作の公開が控えているのでこの機会にぜひ、全作見てほしいシリーズだ。
例によってここから先はネタバレも多少含むので未視聴の方はご自身の判断でお願いしたい。






さて、本作の魅力というか、私が引き込まれた最大のポイントは人間とシンビオート(地球外生命体)の絶妙なバディ感にある。
主人公エディはもちろん大人だがヴェノムもまた、精神年齢としては決して幼いわけではない。にもかかわらず二人そろうと少年のような部分が垣間見れる。
地球の常識、地球の文化を知らないヴェノムにエディが注意をするシーンなどは兄と弟のようにすら思える。
ラストシーンで強盗犯を食べていいか尋ねるシーンなどまんま兄弟だ。
何よりとにかくヴェノムがかわいい。
エディから人間を食べてはいけないといわれた結果、脅しとして「ボーリングの玉にする」というあたりは本当にかわいい。
人間の他に好きな食べ物がチョコというのもかわいい。
それでもいざというときは頼りになるのがヴェノムだ。

作中で一度エディから引き離された時などあらゆる生き物を介して(最終的にはエディの元恋人のアンを介して)エディのところに戻ってきた。
なんとも憎めない素直な部分が原作アメコミではヒールであるヴェノムをかわいく見せてくれる。

ちなみに同じく共生関係にあるドレイク博士とシンビオートの隊長(ヴェノムがそう呼んでいる)ライオットの間にはそんなやり取りは見られない。
彼らの関係はビジネスライクであり、ドレイク博士がややシンビオートに対して崇拝、尊敬ともとれる感情を有している。
時に罵り合いのケンカもするエディ&ヴェノムとは大違いだ。
作中では随所でその対照的な二組のバディ?を見られるのでめちゃくちゃ楽しい。

また、アクションシーンはとにかく爆発が多い。
というのもシンビオートは高熱が弱点という設定がある。たとえ寄生先の人間を倒しても新たな宿主を見つけては元も子もない。
なので仕留めるには高温で焼き殺す形になる。(物騒)
ドレイク博士とライオットの最期は壮観だ。

さらに本作をお勧めしたい理由の一つに他のMARVEL作品とのつながりの薄さがある。
MARVEL作品はそのシリーズの多さからくる世界観の壮大さが魅力の一つであるが、途中から新たに見始めるとなると全容の把握がなかなかに難しい。
ぶっちゃけどこから見ればいいのか、何を見ればいいのか、特にアベンジャーズ‐エンドゲーム以降の作品は時系列も含めて非常に複雑だ。
(私もよくわかっていない)

本作はそのMARVEL作品群の中にありながらある意味ほとんど独立している。
キャプテンアメリカやアイアンマン、スパイダーマンはエディにとって遠くで起こっているニュース程度の距離感である。
そのため本作以外のMARVEL作品を見たことがなくても十分に楽しめる。

とりあえず、11月公開の最新作「VENOM-ザ・ラストダンス」を見るために予習しておくべきは本作と2作目の「VENOM-レット・ゼア・ビー・カーネイジ」のみで十分だ。

※なぜかディズニー+で見れないので2作品まとめてみるならU-NEXTがおすすめ。

一瞬不気味なヴェノムたちシンビオートの外見も、慣れてしまえばかわいいのでぜひこの機会に見て、映画館で最新作を楽しんでほしい。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集