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そうだ、映画の話をしよう⑩‐名探偵ピカチュウ

noteを何本か書いていて気が付いたのだが、2019年公開の映画が多い。
この年は映画館で観たいと思う作品が多かったうえに時間とお金と体力に余裕があったのでものすごく頻繁に、それこそ週に一回以上のペースで映画館に行っていた気がする。
というわけで今回も2019年公開の洋画である。

タイトル:名探偵ピカチュウ
公開:2019年
主演:ジャスティス・スミス、ライアン・レイノルズ(ピカチュウの姿)
監督:ロブ・レターマン

あらすじ
かつてポケモンのことが大好きな少年だったティム(ジャスティス・スミス)は、ポケモンに関わる事件の捜査へ向かったきり、家に戻らなかった父親・ハリーとポケモンを、遠ざけるようになってしまった。それから年月が経ち、大人になったティムのもとにある日、ハリーと同僚だったというヨシダ警部補(渡辺謙)から電話がかかってくる。「お父さんが事故で亡くなった―」。複雑な思いを胸に残したまま、ティムは人間とポケモンが共存する街・ライムシティへと向かう。荷物を整理するため、ハリーの部屋へと向かったティムが出会ったのは、自分にしか聞こえない人間の言葉を話す、名探偵ピカチュウ(ライアン・レイノルズ)だった。かつてハリーの相棒だったという名探偵ピカチュウは、事故の衝撃で記憶を失っていたが、一つだけ確信をもっていることがあった……。「ハリーはまだ生きている」。ハリーは何故、姿を消したのか? ライムシティで起こる事件の謎とは? ふたりの新コンビが今、大事件に立ち向かう!
(公式HPより)

https://meitantei-pikachu.jp/

言わずと知れたポケモン映画である。
アニメではニャースがしゃべっていたが今作ではピカチュウがしゃべる。
しかも声はライアン・レイノルズ(吹き替えは西島秀俊)、渋めのイケボである。また、ピカチュウが作中で見せる様々な表情はライアンの表情をトレースしている。最高か?といいたい。

U-NEXTとアマプラなら見放題で視聴可能なのでぜひ、まだの人はご覧いただきたい。
ちょっと毛が生えてリアル感を出しつつ、全体のデザインは子どものころから馴れ親しんだポケモンたちがそのまま出演している。

ここからは一部ネタバレを含むのでご自身の責任でお読みいただきたい。



さて、日本生まれ日本育ちの20代、30代でポケモンを全く知らない、という人は少ないと思う。
アニメにしろゲームにしろ、何かしらの形で触れてきたジャンルだ。
その作品の、しかも実写となれば評価のハードルは爆上がりだろう。実際、映画の評価は賛否さまざまである。拒否感を持つ人の意見もわからなくもない。

公開時の私も内容や映像にはそれほど期待せず、予告公開されたシワチュウを楽しめたらいいかな?くらいで見に行った。
見終わった後は「なぜ、いま私の隣に私のポケモンがいない……?」であった。
それだけポケモンが存在する世界の描写が見事である。
間違いなくこの世界の日常にポケモンたちが存在している。

各ポケモンのデザインは原作のゲームに忠実で変更点といえば存在のリアルさを追求した毛や葉、炎などの描写だろうか。改悪、というほどの変更ではない。

キーポケモンとして登場するミュウツーについても、アニメ映画「ミュウツーの逆襲」を見たことのある人ならば何となく思考の動きが理解できる。
設定、世界観などは違和感がなくすばらしいとおもった。

ストーリーについては可もなく不可もなく。
洋画を見慣れない層には刺さらないかもしれないが、個人的には好きな展開だ。ポケモンの力を悪用する人間という構図である。
これによりポケモンたちは被害者でありながら加害者になる。多くのポケモンを巻き込んだパニックのシーンはぞっとするし、少々リアリティにかけるかもしれない。
その点を受け入れがたいと言われてしまえばそれまでであるが……。

本作において、何より素晴らしいのがピカチュウとコダックだ。
もう、連れて帰りたいくらいかわいい。個人的にはライアン・レイノルズ大好きなのでライアン・レイノルズピカチュウをお迎えしたい。
とにかく表情豊かで、アニメ版のサトシのピカチュウに劣らない。声が渋いし、最高だ。
コダックは本当に手がかかる。頭痛ポケモンという設定を存分に活かされている。おっとりとしてズレた動きが大変かわいいのだ。ゲームの中のコダックが本当に存在したとしたら、という想像を見事に映像化している。

この二匹を見に見るだけでも十分に価値がある。
また、主人公のティムはポケモンのいる世界に生きていても、彼らにあまりなじみのないタイプの住人という点で、我々と近い視点にいる。
ポケモンというものにあまりなじみがない人でも彼の視点を意識すれば退屈すぎるということもないだろう。

最近地上波でも放送されたのでぜひ、ご覧いただきたい作品である。

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