うぐいす(詩)
半月ほど寝込んでいる間に
この町にも精霊が春の粉を蒔いて行ったらしい
久しぶりに散歩をしていたら
口うるさく騒ぎ立てているうぐいすに出会った
そのうるさい方を見遣ると
大きな庭木いっぱいにピンク色の花だ
うぐいす色の小鳥たちはその花の蜜を大騒ぎしながら食べていた
近所ではこの木の花が一番のご馳走だとさえずっていた
ぼくも味見したくなった
いつもなら味見するところだ
でも今日ぼくは家に帰ったら美味しいジュースを飲めるから
ピンクのご馳走は彼らに譲ってやった
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