野犬の愛に触れて、そして本来の自分に戻った
自分の前世は、野犬だったかもしれない。
自分の前世は、野犬と関わっていたかもしれない。
そう、感じて仕方がないほど、彼らの目を見た瞬間に、私の魂が前世での記憶を思い出した。それはどこか懐かしく、全身の血が騒いだ。
先日、とあるドッグイベントに行った際に、フード&ドリンクコーナーとは別に、ドッグスペースがあった。そこは物販を販売しているエリアなんだけど、そのもっと奥には、保護犬の譲渡会もやっていた。その譲渡会のコーナーを通り過ぎた先のブースには、野犬の子達の譲渡会が行われてた。私の大好きな、ピースワンコ・ジャパン様だ。
私は彼らにどうしても一目会いたいがために、仕事を終え、閉店10分前に来場し、即座に彼らのいるブースへ駆け寄った。
「いた!間に合った・・」
どうしてもその瞬間に会いたかったから、間に合わないかもしれない現実と、何としても間に合わせるんだ!という強い衝動から、全神経細胞が私を走らせた。だからこそ、間に合った時の安堵感は半端じゃなく嬉しかった。
ついてすぐ、彼らの様子を見させてもらった。
「目を合わせない・・」
「人犬見知り・・」
「人を信用していない」
「人に対して警戒心がある」
「人に対して興味を示していない」
「どこか人間を見下している感じ」
「ご飯の為に犬を演じてやってる」
「それがどこかかっこいい」
「私が感じていることと通ずる部分がある」
そんなどこか人間に対して冷め切っている、ブレない心の真の強さと、その意志の強さを表す目力、狼的な野生の本能の血が、私にはたまらなく共感でき、たまらなく愛おしささえ覚えた。全神経細胞が一斉に歓喜で震えたのを感じた。
『これだ・・!』
私が生きてきてずっと探し求めてきた前世からの記憶。それを思い出せた瞬間だった。
先程感じた、どこか懐かしいという感性は絶対的に間違っていないと確信した。
私は、しばらく彼らの様子を見させてもらいながら心の中で会話した。
“人間界で生きづらいと感じてきたこの宇宙人的意識を、肯定してくれてありがとう。私が感じてきた人間界での疑問、現実社会での疑問を、肯定してくれてありがとう。私は、あなた達の幸せと、使命のために、恩返ししていきます!”
と。
すると、一匹の白い中型犬が寄ってきた。
聞いたら生後7ヶ月だという。
「で、でかい・・」
そう、野犬の子犬は、子犬でもとても大きい子ばかりだ。
スタッフさんに、「おやつあげてみませんか?」と、最大のチャンスをいただいた。
「ぜひ、やらせてください!無視されても、可愛すぎて仕方ないです!」
そう言い、ちゅ〜るを片手に持つと、今まで無視していた人犬見知りの野犬の皆様が一斉に集まってきた。その顔が、本当に可愛くて可愛くて、仕方なかった。
「ああ、美味しい!美味しいね〜♡ちゅ〜る、うまうまだね♡」
なんて、日頃から犬好きな私の溺愛っぷりが思わず声として溢れ出て、スタッフさん達も、野犬に囲まれてる私を見て笑っていた。
「ぜひ、一度センターの遊びに来ませんか?ボランティアもやってみませんか?」
とお声かけていただき、
「ぜひ!!」
もちろん返事は一つだった。
別れを惜しむようにして、あっという間に閉店時間となった。
長年、人間界で生きづらかった私。
もう、会社から雇われることも合っていないし、そうなると働ける場所も居場所も無いと感じていた。
社会不適合者のHSPだって言われてもおかしくなかったんだから。
仕事は人の何倍も真面目に働くから、ありがたいことに同僚やお客様には好かれる。
ただ、上司や経営者、雇用主とは意見や方向性、やり方が見事に合わないだけ。
例えばの話、
私は、計画性を持って企画したり、準備したい。
でもご縁する会社や上司は、見事に見切り発車で計画性も無ければ準備不足。おまけに他責する上層部。
まぁ、根本的に合わないでしょうね。
宇宙意識の私と、地球人の君達では。
会社は入社しないとわからないから、仕方ないけれども。
生きていく為の賃金のために、仕方なく仕事をしてきた私。そこには、やりがいも無ければ、充実も無かった日々。
“仕事を通して、充実の貯金はできましたか?”と聞かれたら、間違いなくゼロだろう。
ただ、得たことは非常に多いし、大きい。
これは確かな答えだ。
“人間なんてどこもこうだろう”と、
散々、社会でボロボロになった私は、いつしか冷めた目と心で口癖に感じてきた。
そんなこんなで、肉体は人間として生まれてきたからには、人間としての社会ルールを守って生きてきたけれど、人生の半分を、我慢と自己犠牲をして社畜になってきた私は、ここで大きな節目を迎える。
社会に居場所が無いなら起業すればいいし、自分の魂と一致していないのに、自分の魂が悲しむ生き方はもうしたくない。何度、強制終了に合ったことか・・。
私は多くの傷と苦労を経験してきて、“人間なんてもう懲り懲りだ!”って、非常に冷めた心で人間を思ってきたけど、今回野犬の彼らから教わったことは非常に多かった。
目と目で会話した。
魂と魂で会話した。
そんな言葉が非常に合うだろう。
だからやっぱり私は、あの時あの瞬間に彼らに会いに行くことに意味があって、守護神達に引きづられながら私は、彼らの元へ急かされて行ったのかもしれない。
私が前世から探してきたこと。
それは、『動物愛護』だった。
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