葬送
右目の端に一瞬の白い光が映る
暴発した兵器のような
柔らかい木漏れ日のような
疲弊し切った網膜が
あまりに不快な光を見せる
脳の上には大鴉
夜より黒い嘴から
静脈血の赤をこぼす
赤、赤、赤
視界をゆっくり浸食する
あまりに優しい深すぎる赤
次第に視界が遮られ
自己の頭蓋の色を見る
極彩色の脳を見る
徐々に消えゆく色彩達と
入れ替わるように
いつのものかもわからない
言葉達が視界を埋める
いつかの言葉を埋葬したら
いつかの自己が息を戻した
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