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短編集

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#自動筆記

葬送

右目の端に一瞬の白い光が映る 暴発した兵器のような 柔らかい木漏れ日のような 疲弊し切った…

m.
1か月前
6

氷の細胞

細胞が腫れ上がって 無駄な熱を得て痛むので 貧相な身体を構築する あまりに小さなそれらの中…

m.
1か月前
4

毛皮を纏う液体

世界が巨大な冷凍庫に様変わりしてしまった。 入れ小細工の様に、小さなシェルターの様に、こ…

m.
1年前
10

オートマチック

真昼の空から砂漠の砂が 夜闇の木漏れ日抜けていく 空の一等端のあそこに 空いた無数のあの穴…

m.
5年前
7

足らない側

空になったコーヒーの缶に 捻じ込まれた吸い殻みたいなもんだよ。 ざらざらした匂い。 感情の…

m.
5年前
9

No.1

何遍でも夢想する 幼少期、天井の木目を見過ぎたせいだ 樹木、花弁、猫、人間、虹彩 際限なく…

m.
5年前
7

回想

午前5:20、白くなった空と液晶の青い光が網膜を刺す。 途端、後頭部から背骨の途中までぱっくりと切れ目が入る。夕闇の橙色と湿度でふやけた皮膚が漏れ出し、幾何学模様、曼荼羅の極彩色に混ざる。 芳香性の有機溶剤、トルエンで鼻腔が溶ける。工場、窓のない閉鎖的労働空間、昼夜問わず響く機械音、朝方に入る災害速報、訃報、祖母の通夜の空気。 誰かが亡霊を見たと話している、きっとそれは私か、誰かそのものだろうなと思う。 取捨選択の出来ない五感、真昼の明るみ、ショッピングセンター、