「ただいま」の声と表情
小3の娘Tが学校から帰宅した。
「たたいま…」顔を見ると、泣きべその一歩手前の顔をしている。
「おかえり。どうかしたの?」
「なんでもないよ」
ドアを手荒に開け、いつもは大切に扱うランドセルを投げるように置く。
手を洗いうがいをし、ソファに座り込んだ。
「お昼できてるよ、食べよう」
「まだお腹空いてない」
そんなわけはない。午前中のみ授業で、給食はなかったのだ。
私も隣に座って、彼女を膝に乗せ、抱きしめた。
すると、しくしく泣きながら、
「先生ひどいんだよ!普通3位まで賞