ひとつのモノを、どう言い表しますか?
幼児期の子どもと向き合っていると、いかに自分の好みや思考回路が
偏っているかを思い知らされる。
そこにあるひとつの○○を指すのにも
「赤い○○とってちょうだい?」
「四角い○○とってちょうだい?」
「テーブルの上の○○とってちょうだい?」
「それとってちょうだい?」
このくらいのバリエーションはある。
こういうときはたいがい無意識なので、自分が重要視している情報でものを言っている。
まだ3語文くらいの、よそのお子さんと話すと感じるが、
うちの子に通じることが、そのお子さんには通じない、ということが多々ある。
「赤い○○」は通じなくても、「四角い○○」だったら通じる、というように。
発達の進捗によるものではなく、育っている環境によって、浴びている単語の種類が異なるからだ。どちらが優れている、という話ではない。
365日を5回もやれば、意識して多角的な表現を浴びた子と、
いつも同じ見方を教わった子とでは、明らかに差が出る。
この時点で、ひとつのモノもいろんな伝え方がある、と無意識的に刷り込まれているのと、
A=Aと考えるのでは、脳の働きが違うと言ってもいい。
高額な教材を与えなくとも、親に出来ることはたくさんある。