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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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ネタバレ解禁されたからじっくり語る

はじめに

2025年1月17日、満を持して封切がされた「劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク」(以下、本作)について感じたことについて、素直な感想をというものを書いてみようと思います。

また2月9日よりネタバレ解禁となりましたので、ここでは本当に具体的な内容を詰めた感想を書いていきます。
数日前にネタバレ回避版も作っているので、まだ見ていない方はこっちを見るといいです。

また本記事では「前回も言いましたが」というフレーズをたびたび使うことがありますが、上にある簡易版をベースに話しています。

※タイトル変えましたが、この表題について語るとさらに長くなる予感がしたので一旦その部分を見送ります。

⚠本記事はあくまでも私独自の解釈も含まれているため、正解と胸を張って言いません。
⚠私はこの映画を3回見ています(理由:各週のアフターライブを観るため)




1:この映画を「プロセカの映画」として見る場合


この映画を「プロセカの映画」として考えるの納得できます。
主体となっている登場人物がプロセカ出身のキャラクターであるのですからら。

これだけを踏まえると納得はできる。しかし一方で、必ずしも「プロセカのストーリーを全部しっかり追っている人」つまるところヘビーユーザーコアなファンと言えばいいのでしょうか、その方たちに向けたものにすると少し違うなと思う節もあります。

というのも、この映画を見るうえで必須となる情報がベーシックな部分しかないことがポイントにあります。

登場人物の1人である星乃一歌を例にすると。
本作を見る前で知っておくべき情報は以下のもので十分であると思う。
・Leo/needというバンドでボーカルを務める高校1年生。
・バンドメンバーの3人は幼馴染
・初音ミクが大好き
とこれは公式サイトにある情報を掻い摘んだものだが、これで十分に事足りる。

しかし実際見ていると細かい設定は小ネタ程度に扱われている。
例えば一歌の好きな食べ物が焼きそばパンという設定がある。
これはゲーム内のプロフィールでも明記されています。
本編でこれの扱いはオープニングのワンシーンに取り入れていますが、あのシーンを見たところで大きく作用する様子はありませんでした。
極論ファンサービスと言い切ってもいいのかもしれません。

プロセカのストーリーでは各キャラの好き・嫌いを顕著に出しているところがあります。
大半は各キャラの為人を表すための付属的な要素ではあっても、「○○は△△が好き」や「○○は××が嫌い」についてはたびたび活かされていますが、それはあくまでも深堀の要素

そうなると均等にキャラを出して、本作のストーリーを進めていくにはノイズでしかないのだということも確かだ。


またあくまでもユニット内の交友関係が中心となっている。

ユニット外での交友関係はセリフ含めたシーンなどでは
・東雲姉弟
・天馬兄妹
・愛莉、雫、瑞希がショッピングに行くシーン
・こはねがフェニックスワンダーランドのショーについて熱弁するシーン
※これは同じ学校に通うこはねとえむ、司・冬弥・彰人の関係が表象されている。
これくらいになるかと思います。

それ以外、それとなくやダイジェストで流した部分としては
・奏と穂波
・愛莉と絵名
※上記は明言されていないですがほぼ確定。
・瑞希、類、杏
・日野森姉妹
正直兄弟系が多く扱われている中で日野森姉妹が意外とあっさりしていたのは意外でした。

ここまでツラツラと挙げていたことは必ずしも本作の根幹に深くかかわるかというとそうでもない。
彼女たちの日常の一部を切り取ったようなものですよね。

そう思うと、ベーシックな情報で全然楽しめるので、狙いとしては
純粋に作品を楽しんでもらうということは言わずもがなですが、特にプロセカのゲーム本編をあまり深く触れていないライトユーザーに対して
【映画を見る→キャラたちの物語に興味を示す→ストーリーを読む】
という一つのレールとして提示した可能性もあったのかもしれません。
前回の記事でも書きましたが、2回目にライトユーザーの知り合いと見終わった後は、曲を薦めたり、ゲームのストーリーを部分的に解説と楽しい思いをしました。


2:作品のおおまかな展開について

内容

※ここから映画主要となる「閉ざされた窓のセカイ 初音ミク」「開かれた窓のセカイ 初音ミク」の名前をたびたび出しますが共通してバツミクと呼びます。
また区別する場合は前者をクローズバツミク、後者をオープンバツミクと呼びます。

これは余談ですが私はずっとこのミクを「窓ミク」と呼んでいまして………そしたらある問題に直面したし、これが一般的呼称であることに気付けたので頻発して使います。


さてこの本作についてですが、まず大きなポイントとして起承転結がはっきりとしていてわかりやすい。というころはあります。
起・・・私たちのセカイとは違う初音ミク(通称:バツミク)がいる。
承・・・バツミクが一歌たちとの交流を経て、歌を届けることを知る。
転・・・歌が届かなかった。
結・・・一歌たちが届けられない部分を補う形でバツミクの背中を押す。
という流れになっています。

そしてこの展開に無駄な要素はなく、ファンサ要素もおまけ程度に済ませている。
飽きる要素はないと思います。それは何度見ても同じです。

見終わった後はバツミクへの感情が大きく膨れ上がります。

作画

無難、そして安定。これが良いのかなと思います。
作画崩壊する程でもなく、かと言って「作画が良い」と強調する程でもないラインだなとは思います。
それでも「あぁ…推しがアニメとして動いている…」という感動はあります。
今まで周年の頃にアニメMVは出ていましたが、それを凌ぐ感動はあります。

昨今のアニメの技術を思うとどうしてもハードルが…となりがちな中でもあったので、やはりそういう評価になってしまうのも致し方ないとは思います。

ただ一つ、結にあたるライブのシーンは瞬きできないというのは間違いありません。

安定した作画から、急にギアを2段階くらいあげたのではないかと思うほど急激にレベルが上がっていて最高だったのは真直ぐな感想です。

この作品でとても大好きなポイントは、ニーゴのセカイに行くとき彩度が少し落ちたような色合いになるところですね。
あのセカイの有り様が、他のセカイとは一線を画したとまでは行きませんが、やはり特異だなと思っている中で色合いを表現できるのは映像作品ならではだと思いました。

楽曲

前情報にもなっていますがDECO*27さんが作詞作曲をし、各曲を様々なコンポーザーに編曲を手掛けるという企画でした。
もうこの時点でとんでもねぇ予感はしていました。

公開前にはユニット別の予告映像が発表されていましたが、すでに強い期待値は高かったのは鮮明にありました。

曲だけでも十分に期待できる内容だったのですが、このストーリーは「初音ミク含めたバーチャルシンガーたちから背中を押された少年少女たちが、次に初音ミクの背中を押す」という展開になっていきます。

その要素を活かすところで、度々バツミクが歌っていたフレーズの続きを補うということになります。

つまりは各ユニット曲にはそのフレーズを入れているということになります。
それを踏まえて聴くと、各ユニットの曲の面白さも出てきます。

SToRY…歌いだしの部分
FUN!!…Cメロ遥パートの部分
ファイアダンス…Cメロ杏、こはねパートの部分
スマイルシンフォニー…歌い出しからの間奏の「きっと変われるから」部分
そこに在る、光。…サビの「きっと出会えるから」の部分

私は正直、スマシンと光。だけわかりませんでしたので動画などのコメントを見て「あっ、ここ!」ってなっていましたし、今となっちゃそうとしか聴こえない程度になっています。

曲として聴いても十分に良いですが、これはストーリーを踏まえることで味わい深い歌詞になるなと感慨深くなりました。

また映画では入場特典がありまして、第1週がまさかのCD配布!?
ランダムとは言えCDが1枚もらえるのはびっくり!!!

私は見に行った際、受け取ったCDは「ハローセカイ」でした。
最初は「推しのユニットだからビビバスかニーゴかどっちかかなぁ~」という気持ちでいたので実際引いた時は「まぁ狙いを当てようなんてのは難しいよね~」くらいの気持ちでした。
そもそも映画1本見るのにCD1枚もらえるサービスに満足していました。

本編見終わったらとんでもねぇ当たりじゃねぇかと天を仰ぎました。

ハローセカイに関してはどうしても語りたいのですが、やっぱり「セカイ」と「Journey」のフレーズを盛り込んでいるところですよね。
初見は鳥肌が立ちましたし、よくもまぁ通常上映でしたが声抑えましたよ。

アフターライブ

これはもうゲーム本編と同じことをしましたね。
ストーリーを読む→アフターライブを観る
鉄板のムーブです。まさかこれを映画でもやるとは思いませんでした。

またこのアフターライブは普段ゲーム内で実施しているものとは異なる要素があります。
それは曲がフルバージョンであること。
これは本当に衝撃を受けました。

第1週はビビバスのファイアダンスとバチャシンのハローセカイでした。
ファイアダンスは本作でももちろん登場しますがワンコーラスのみでした。
実際アフターライブ見る際もそのくらいかなぁ~の感覚で見ていました。
「曲がッ……終わらッ……ないッ!? 知らない……部分ッ!?」
心の中の〇ーちゃんが叫んでいました。
知らない部分来るしカッコイイしなんだこれなんだこれと頭をフル回転強要されましたね。

これが私が2、3回目を見ようと思うきっかけになりました。

またこれはのちに判明しましたが、まさかこの書き下ろし曲3Dで見れるのはここだけ!?と気づきました(ゲーム内実装などを通じて)。
※YouTube Shortにはサビ部分の映像を公開していますが、振付等をいつでも見れる方法はこれに限ってです。

まさかその部分もしっかりこだわりもって作っているとは思っていませんでした。

丁寧な作りこみに感動です。


3:楽しみ方は本編以外にも……

特典のシリアルコード

これはマストアイテムでした。

1回目では
・星4のミクが貰える
・エリア会話が解放される
・限定☆2メンバー交換券が貰える
という内容でした。

星4のミクに関しては特訓前がクローズバツミク、特訓後がオープンバツミクとなっていて本編踏まえると、
「そうか、彼女も進んだんだな」
としみじみ感じます
(上映前にとりあえずシリアルだけ入れて、受け取るだけのことはしたけど特訓しなくて良かったなぁ~と本気で安堵したのは今でも忘れられない)

エリア会話
これはまさかの「開かれた窓のセカイ」。つまりこの特典は本作の結末を踏まえての内容ということですね。
びっくりしたよ。
しかもエリア会話の数が膨大でした。
クローズバツミクが色々な場所に行って、色々な人との交流があったからこそなんですよね。

限定☆2については、普段見せない髪型をしたキャラも多く決して見過ごせないというレベルでした。
(コンプするためには6回観ないといけないですが後日有償石でも獲得できるので時が来たらコンプしたいですね)

動画のコメントなどを漁ってみる

2月9日になってネタバレ解禁となったことで、現在Ⅹではファンなどがさまざまなシーンに関しての補足情報が流れています。

これが面白いこと面白いこと。

例えばエンディング手前のシーンにて、咲希が猫を撫でていいか尋ねるセリフが「初音ミクの暴走」のオマージュだったことを指摘する方を目にして衝撃を受けました。
確かにこの作品は「ありがとう、そしてさようなら」という「初音ミクの消失」を意識したフレーズが使われています。
まさか消失→暴走の部分も意識して、しかも咲希に喋らせても異質に感じさせないように自然に溶け込ませているとは思いませんでした……。
というか「初音ミクの暴走」を久しく聴いていない私の落ち度も見透かされましたね……。

というように新発見できる要素は山ほどあります。
もっと語りたいですがキリが無いのでここまで。

曲のMVを見ても、ゲーム本編含めての歌詞の趣深さに触れる意見や、別視点からのコメントなどたくさんあってこれもまた一つの楽しみ方でもあるなと思います。
と言いつつもこれはゲーム本編の書き下ろし曲などを通しても私が普段楽しんでいる一環ですが、本作を通じて改めてその楽しさを実感できました。

また2月14日には映画本編冒頭映像が公開されました。

これを見るとやっぱり新発見もたくさんあります。
今日に至るまで気付かなかった要素も多かったです。

例えばこの動画のサムネネイルで一歌はタワレコにてCDを探していますが、よく見ると色々な楽曲のサムネイルがあることにも気づきます。
コメントを見るとかなりの分量で「そんなにあった!?」と本当に数秒のワンシーンに対してのこだわりの強さに感銘を受けています。

今この記事を書いている時点で、驚いた新発見箇所はオープニングでワンダショがゲーセンで遊んでいるシーン。
よく見ると「Project DIVA」があるということですね。
「ワンダショ4人の動きがピッタリで良いなぁ~」と感心していたので(3回も)気づきませんでした。
比較すると「テオ」の映像を使っているみたいですね。其処までわかる人には頭が上がりません………。

そういった側面もあり、見終わった後にこういう感想を触れると、共感もさることながら新たな気付きも得れて、いい映画体験の一例を準えているなと振り返って感じます。

さいごに

私の映画初めは本作でした。

元々好きなコンテンツの映画ということもあり、1回は見たいなと思っていましたが蓋を開けたら3回も見ていました。

それだけ行く価値が十分にあったと思います。

これかなり抑えた内容ですがもっと書ける余裕はあります。
ただそんなことしてると投稿が尾を引きそうだったので少し巻きで書きました。

ちなみに余談ですが、私は1回目の本作を見た後に機動戦士GundamGQuuuuuuX-Beginning-を梯子して観ました。

ご想像にお任せしますが情緒が、ね………。




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