にっき

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2021年に読んだ本たち

 今年は小説ばかり読んでいた。自分は専攻の内容に関わる専門書とかを読むべきである。しかし、モチベーションがいまいち上がらなかったので仕方ない。  今年読んだ中で特に良かった小説たちについて少しずつ書いておこうと思う。 息吹 「息吹」はSFの短編集である。収録されているのは珠玉の作品たちで、どれを読んでも面白い。  特にオススメしたいのが「偽りのない事実、偽りのない気持ち」。作中世界では、各個人の体験(視覚・聴覚の情報)を全て記録し、思い出したくなった時にいつでも呼び出せ

    • 午前0時半

      気がつくと学生は暗闇の中心にいて、淡いスポットライトを浴びている。いや、より正確に言えば、彼に光を投げかけているのはスポットライトなどではなく、彼の足元で発光している床であった。 学生が周囲に目を向けると、少し離れたところにも床が光っている部分があって、その上には何か赤黒い物体が浮いているのが見える。床の光と赤黒い物体は全部で5つあり、学生を包囲していた。学生はエヴァンゲリオンの「ゼーレの会議」を思い出した。 赤黒い物体は移動していた。その位置の変化は時計の短針が回るより

      • さむい

         バナナを食べながら寝そべってZoom授業を受けていると、玄関の方からゴソゴソゴトンと音がした。ヨイショと起き上がって確認してみる。  ドアポストに検針表が投函されていた。5月分のガス代は約3600円であった。  北海道は5月も結構寒かった。リラ冷えというらしい。 「ストーブを使わずに布団の中で頑張って寒さに耐えたのだから、もう少し安くしてくれても良いのにっ」  言いたいことは以上である。

        • ツイッターについて

           ツイッターのシンボルである小鳥、名前をTwitterバードとかいうらしいけども、あれは無の化身である。うっかり虚無SNSを開いてタイムラインに流れる文字列に見入ってしまうと、貴重な人生の一部が広告料という形でTwitter社の利益に変換されてしまうのである。虚無と戯れていなければ得ることができたかもしれない無数の出会いやヒラメキは、永遠に失われる。しょうもないネタツイ達で頭をいっぱいにするわたしたちは、カラッポになってゆく。みんなツイッターを手放そう。  こんなことをツイ

           タイトルの「ぶ」は「ブログ開設しました」の略である。noteはブログではないらしいが…