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はじめに (私のこと)

幼少期から何故か理由もなく不安と恐怖の感覚が鋭く襲ってきた。
突然に体の中にサイレンが鳴ると心臓は脈打ち、いてもたってもいられない恐怖が身体を覆い尽くした。走ったり歩いたり声を出して恐怖が過ぎ去るのを待つ。
度々起こるようになった。小さな私でもいよいよ自分自身に危険を感じ、親や友達に相談した。けれど誰も私と同じような体験をしていない。
私に起きていることは説明のしようがなかった。
─私はおかしいのだろうか?─そんなふうに思うようになり人に話すことが出来なくなった。

変わらず襲う強烈な不安で小学校の夏休みに寝込んでしまい病院に連れられた。医者は「何も悪いところはないよ。夏バテかな.」と言った。
目の前には体のスペシャリストのお医者さんがいるのに言えなかった。怖かった。
今まで誰にも理解されなかった私は「おかしい人間」だから、それを話したらお医者さんは目の色を変えて、どこか一人ぼっちの檻の中に連れていかれ、家族とも友達とも離れ離れで今までの生活ではいられなくなると思っていた。


隠しながら生きてきた。けれど22歳に爆発してしまった。呆気なくもあったし、遂に来たとも思っていた。
パニック障害を発症した。
心療内科を受診したら精神科を勧められた。今から20年前の精神科のイメージと言えば“やばい人が行く場所“というレッテルが貼られていた。
遂に私はそこに行くのだ、と思った。
けれど優しそうな女性の方が出迎えてくれ私に就いた。カウンセラーだった。生まれて初めて自分の頭の中のこと.体に起こることを話した。
強迫性障害というものを知った。
私の恐怖にようやく名前がついた。強迫観念だった。涙が止まらなかった。

原因は知った。しかし既にパニック障害と変化した魔物と戦いだすことになった。
社会から遠ざかり世界は私とモンスターだけのような体も心も休まる時はなかった。精神世界に潜っていった。生きてるのか死んでるのか分からない数年を20代は過ごした。

社会復帰ができた時が28歳だった。
リラクゼーションマッサージのセラピストの仕事に就いた。
その仕事も10年以上がたち、私生活でも山あり谷ありで40代になった現在。
今もまだパニック障害も強迫観念も、パニック以外の病も私の中にあり続ける。
生活をしていくことが社会や家庭だとしたら
生きることは別にあると思う。
一人の人間の命や魂の気付き。

病気の経験とセラピストの仕事柄、西洋医学、東洋医学、中医学、ボディワーク、エネルギーワーク、占い(占星術)、は一通り経験し、今は植物療法と食事療法に興味を持ち始めた。
昨年から自然農法をしている方の畑にお手伝いに行き自然と食に触れ始めた。


最近、食事療法の本を探してる時に出会った(故)佐藤初女さん。彼女が創立した青森県にある“森のイスキア“の活動には心を打たれた。行き場を失った人、どうにもならない心の重みを抱えた人が訪れる場所があるのだ。そこで初女さんが作る心温かな料理を食べる ── ハッとした。私が生きることで目指したい気持ちがそこにあった。
初女さんは「地球が森のイスキアのようにあれば良い」と話した。私も深くそう思う。

照らし照らされ生きていきたいと思う。



#自己紹介
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#パニック障害
#セラピー

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